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2007年10月の10件の記事

2007年10月29日 (月)

「素敵な偶然」

キャリカウンセラーの資格を取るために勉強しています。テキストには様々な理論が紹介されていて、こんなに覚えられるのか?!と思いながら蛍光ペンを引いてテキストがまっ黄色です。

すべての理論が目的を達成するために、不確実性を減らし、適時に己の内面を覗き込み評価をしたり予測をすることで、目的(キャリア)が達成される。ということになっているのですが、

僕のようなハードコアな若モノを相手にしてきた身には「それはさあ」とか、「わかるけどなあ」とか、最終的には「おいおい、人生ってそんなものかよ?」なんて思ってしまうのです。

そんな僕にも、大好きな理論が出来ました。ちょっと素敵なのでみなさんにご紹介。

それは「プランド・ハプンスタンス・セオリー(Planned Happenstance Theory)」と言って、これまでの古い研究では無視されて来た偶然性にスポットを当てたクルボンツって人の理論です。

「偶然の出来事の影響を無視したり、過小評価したりするよりは、それらの持つ重要性を認識、利用し、またそれらを積極的に生み出すこと」

予期せぬ出来事を不幸なものとは考えず、チャンス(機会)として捉えることが出来れば、人生どれだけ楽しいか!「計画された偶然理論」っていうらしい。

でも、こんな話しはカウンセラーのテキストではなく、ロックンロール・レジェンドから町のライブハウスでボソボソと歌うローカルシンガーまでが、歌い続けていることで、みんなが知ってる人生を生き抜くためのスキルだと思う。下に挙げた5つのスキルなんて、飲み屋の便所に貼ってあってもおかしくないもんなあ。

だから好きなんだけど(笑)。

クルボンツは、偶然の出来事を「プランド・ハプンスタンス」に変えるには5つのスキルが必要だとしています。

  1. 好奇心:新しい学びの機会を模索せよ。
  2. 持続性:失敗に負けず努力し続けよ。
  3. 柔軟性:姿勢や状況を変えよ。
  4. 楽観性:新しい機会は必ずやって来てそれを自分のものにすることが出来ると考えよ。
  5. 冒険心:結果がどうなるか見えない場合でも行動を起こせ。

かっちょいい!特に4の楽観性と5の冒険心。5なんかは僕が座右の銘にしている「見る前に跳べ」だし。ここまで学んで来たことをすべてひっくり返すような理論が溌剌とした気分にさせてくれる。

Today's BGM is
MONEY MARK/Brand New By Tomorrow(2006)
Brandnewbytomorrow_2 おもちゃ箱をひっくり返したような、日常のリトルハッピネスを音にしたようなマニー・マーク。これはジャック・ジョンソンBrushfireRecordsへの移籍第一弾アルバムということもあり、これまでのエレクトリックなアプローチからアコースティック寄りになったことで、僕の中では「永遠を手に入れた」アルバムとなっている(笑)。


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2007年10月21日 (日)

創業動機

バスに乗る機会が意外とあるのですが、なんでバスにはあんなに「創業塾」のチラシがあるんでしょうか?商工会議所なんかが5回シリーズで4000円ぐらいでやっているんですが、儲かるんでしょうか?

単純なセミナー事業なのか、それとも仲間を増やすことが彼らの使命なんでしょうか?なんてことを考えながら、つい手が伸びて「ビリッ」と引っ張っていただいております。

メニューを眺めているだけで、開業までにしておかなければならないことのあらましが見えるんで、結構ためになります。

どんな方が参加しているんだろうか?一度は受けてみたいとは思っていますんで、いずれ報告できるかもしれません。

国民生活金融公庫のHPにある創業に関する調査結果を眺めてみる。

「2006年度新規開業実態調査 」や「開業準備に関するアンケート」とか。

みんな、なんで安定した仕事捨てて開業するんだろう?俺と同じ気持ちなのかな?

そんなことを思うのだ。実際はどうだろうとアンケートの開業動機を見てみる。

ニュービジネス型という新規事業で開業する人の一位は「自分の技術やアイデアを事業化してみたかった」であり、従来型というこれまでの経験を活かした開業をする人の一位は「仕事の経験や知識や資格を活かしたかった」ということらしい。

まあ、そうだろう。正直この答えはつまらない。回答のサンプルにペーソツやウイットが感じられない。そもそも、複雑な思いが入り交じっている開業者に対して複数回答を許していないところに憤りすら感じてしまうのである。

開業するって、もっと生臭いものじゃないのか?

ベンチャー起業の美しい美談やサクセスストーリーばかりが取り上げられているけど、開業することで得られるであろう夢のような対価に対して、どれだけのものを捨てるリスクを負わなければならないのか。失敗した時にこの捨てたものは二度と自分の手元には戻って来ない。

「それでもやってやるぜ!」その意気込みがこの回答からは感じられないのだ。

僕がもしもこのアンケートに答える機会があり複数回答が許されるなら、僕はこう回答するだろう。

「仕事の経験や知識や資格を活かしながら、自分の技術やアイデアを事業化し、自由に仕事がしたかった」と。

「自由に仕事がしたかった」というのが三位なのであるが、この「自由に仕事がしたかった」に込められた思いについて、僕は開業した先輩諸氏と酒を酌み交わし語り合いたいと思うのだ。

この回答は自由に仕事が出来ないことの裏返しである。仕事に自由があるのかという問答はしたくないが、自分ならこんな風に自由を体現してみせるという思いやアイデアがあるはずである。

自分も、事業プランというハード面にばかり気を取られているが、ソフト面についても吟味をしていく段階に入らなければと思う。


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2007年10月16日 (火)

つられて始まる新しい人生もあり

なぜ今頃!? しかも、締め切りが来週の金曜って!

という前年度行った某助成金事業についての報告資料を「覚えてねえよ」と愚痴りながら作成。

その中で、タイトルの「つられて始まる新しい人生もあり」ということを少し書いて、なんか発見した気分になり気に入った。

こういう、さっきまで思ってもいなかったことを、さも初めから狙ってやっているように深読みしてもらえる年齢に差し掛かっているところに、「働き盛り」のマジックが隠されているのでは?なんてことも新たな発見で、ネタバラシなんかしなきゃいいのに、なんて思いつつ書いている。

報告書には数行しか書くスペースがないし、公なので書きにくいこともあり、こっちにちょろっと膨らまして書いてみたいと思う。

要するに、ひきこもりやニートは孤立していて、お友達がいないから、「つられて」何かをやってしまうという機会がまずないし、誘われて嫌だったんだけど「断れなくて」何かをやってしまうこともない。

実は、人生っちゅうもんは、この「つられて」と「断れなくて」の絶え間ない連続が可能性を広げ、人生を豊かにしていたりするのではなかろうか?と報告書を書きながら思ったのである。

そういった意味では、問題になっているパワハラも“ぷち”がつく程度なら文化的に許容するべきかなとか、「つられる」には「誘われる」という行為が必要だから、「誘われ上手」になることは重要なソーシャルスキルなのでは、とか思いが膨らむ。

断れなくてメンタルに支障を来たす輩が多いので、「断り上手になろう!」というワークショップを以前行ったことがあるが、「誘われ上手になろう!」の方が断然ポジティブで美しい。今度企画してみよっと。

そして「誘われ上手になろう!」の後半30分で、「もしも本当に行きたくなかったら」というテーマで「断り上手」をやるのが、ニート支援での王道ではなかろうか?(笑)。なんてことを考えたのである。

ちなみに、面倒くさがりの寂しがり屋な僕がもっとも必要とするスキルが、この「誘われ上手」と「断り上手」なのであった。

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2007年10月15日 (月)

心の底に碇を下ろせ!

小説を書く作業は、心の暗闇に明かりを灯す作業だということを大江健三郎は言っていた。僕も小説家を目指した時期があり、一冊書き上げたことがあるので、そのフィーリングに共感する。

小説を書き進めるうちに、自分の知らなかった邪悪な自分や、涙が出る程弱く心細い自分を発見した。

物語の中で、タマネギの皮を剥くように自分を剥いていき、剥ききったところで無に辿り着き肩すかしを食らった。というのが、僕の小説を書くという形で行なった「魂と向き合う作業」の総括だ。

あの作業で、僕は幾分か生きるのが楽になったし、自分に対しての誇大妄想が晴れて、割とフラットになった。

今、事業計画書を書こうとしている。

この間、ラフスケッチを書いていて思ったけど、それは物語を作る作業と同じだな、と。様々な数字の設定なんかはキャラの設定に酷似していると思う。設定の仕方によって、そのキャラ(事業)の動かし方は変わる。

さあ、事業計画書作成に取りかかろう!

大江健三郎氏の言葉からインスパイアされたイメージが本日のタイトル「心の底に碇を下ろせ!」である。

目を閉じて、暗い心の底に碇をゆっくりと下ろしていくように、自分の気持ちに素直になって、よく考えろ。考えれば考える程、心の海は深くなり、そこにヒントやチャンスが身を潜めているかもしれない。

さあ、碇を下ろせ。揺らぐことのない重い碇を。

Todays BGM is
MICHAEL FRANKS/THE ART OF TEA213cqk9ds8l_aa115_ (1975)
珍しく、のんびりと朝のコーヒータイムを過ごすことが出来た幸運には、最高のミュージシャンとスタッフが作り上げた上質なAORがいいんです。なんともくつろいだ演奏。そして彼の決して張ることのない優しい歌声。ジョアン・ジルベトとかボサノバなフィーリングが背景に感じられる人。ああ、仕事に行く気がしないなあ。似たところではケニー・ランキンとかもいいですね。

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2007年10月13日 (土)

事業計画書のスケッチ

事業計画書なる言葉を知ったのは、起業を考え始め、それらしき本を図書館で借り始めた今年の春頃。

この事業計画書。これがないと(お粗末だと)、融資を受けるか受けないかは別として、国民生活金融公庫等の金融機関から融資を受けることが出来ないし、協力企業を説得することも、パートナーを説得することも出来ないという、大変重要な代物なのである。

いつか作らなければならないとは思い、国民生活金融公庫からフォーマットをダウンロードしていたりするんだけど、気持ちはあってもなかなか着手することが出来ずにいる。

これはひとえに僕の起業イメージがおぼつかないことに尽きるのだが、それなりには頭の中で出来ているんです、それなりにはね。

昨日、研修会に出る機会があり、ちょっと講演がお粗末だったので、イタズラ書き程度に、企業のイメージを書いてみた。僕はイタズラ書きが得意なのだ。

なんと、◯◯がこうきてそれを××してという矢印の全体像ではあるが、スラスラと書けるではないか!

はじめ、小さな紙にスケッチしていたが、これは本格的にいけるのではないかと思い、いらないA4の裏に書き始め、足りなくなりもう一枚繋げて書き始めた。

紙に書くということはとても重要な作業ですね。頭の中で「ああ、こことここって繋がってるじゃん!」とか「これをするにはここでこれがないと駄目じゃん」という気付きがある。

つまらない講演がますますつまらなくなり、僕は事業計画に没頭した。

今日も空き時間があり、遂に完成させました。ラフスケッチをね。

右から左への横長の計画書。これにはまだ数字や条件、金銭についての記入がされていない。明日以降この横長の経過書を立てに細分化し、様々な事項を記入して行こうと思う。

勝手な事業部が、現在八つ書き込まれている(「カフェ事業部」なんていう趣味的なテキトーな事業部もあり)。一体、従業員は何人必要になるんだろう?(笑)

夢を形にしていく作業はとても楽しい。

しかし夢を現実にして行く作業はとても厳しいだろう。

それはわかっている。だからこそ、今のこの楽しい気分を計画書に刻み込みたい。だから手書きで、イタズラ書きのようなスケッチにしたし、日付を冠とした。

数年後、僕はこの計画書の楽し気なスケッチを苦渋に満ちた顔して凝視しているかも知れない。そんな時に自分の気持ちを確かめられるように、ゼロの稚拙で無邪気なありのままの自分を事業計画書のスケッチには書き記したい。

表向きの事業計画書は、はったりや虚勢が肩を怒らせているはずだから。

Today's BGM is
JOHN LENNON/IMAGINE(1971)21b81x7g67l_aa115_
 随分と久しぶりに引っぱりだしたジョン。なんだろ、この丸っこい音。ジャケのジョンからしてそうなんだけど、“素”なんですよジョンが、それが音に現れているという解釈は信者的フィルターがかかり過ぎかな?素直になりたい時に聴きたいアルバム。特に「Jealous guy」や、ポールを皮肉った「How do you sleep?」の感情吐露に、ビートルズのジョンではなく、ジョンというひとりの男が同じ目線に立っているように感じられ、勇気をもらえるアルバム。

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2007年10月 9日 (火)

相棒

僕に相棒ができたのは、今年の四月。

去年の11月に初じめて会った時の印象は小難しい女(ひと)、だった。

案の定小難しかった。

いろいろな意味で僕とは正反対の人だから、細々した事でもお互い「えっ!?」みたいな驚きとか軽蔑とか。

意見の対立はいつも。仕舞いにケンカしちゃったりして。

仲直りしようと思って入った居酒屋で怒鳴り合ったこともしばしば。

これが恒常的になって、毎日がケンカ。普通職場で「ケンカ」とは言わないよなあって思うんだけど、ケンカしてるんです、よく。口利かなくなったりして。

だけど、火がよく点く割には、案外すぅ~っと消えてくれる。

その最後のフワッとしたマッチの残り香のような感慨に多くのヒントが含まれてたりして、後の仕事が大きく変化した。それが今の職場を成立させているといっても過言ではない。

そして、相棒の問題提起が僕にとっては、いつも新鮮な眼差しから産まれるのものだらけで、それに真摯に応えるために頭を捻ると、自分でも考えていなかったアイデアが産まれるのである。

ケミストリーってヤツはこうやって起きるのか!って感じ。

特に正解のない仕事をしていると、自分の決断や指示で不安に駆られるときがあるから、信頼のおける相棒がいてくれて本当に助かっている。救われるって言葉の方がしっくりくるぐらいなのだ。

退職するまでの間の期間限定ですが、そんな相棒と出会えた僕は幸せである。

与えてもらってばかりなので、いつか与えられる相棒に僕もならなくては。

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2007年10月 7日 (日)

キャリコンの勉強

そえれにしても早く聴きたい!HARRY HOSONO & THE WORLD SHYNESS / FLING SAUCER 1947

41py5x21gll_aa240_僕の周りじゃ誰も騒がないから、すっかり乗り遅れてしまった細野さんのC&Wな新作。

試聴させていただきましたが、狭山のハイドパークへの出演(豪雨により僕はエリック・アンダーソンで退場という人生最大の後悔を残す)からの集大成的なアルバムではないでしょうか。さっきamazonで注文しましたよ!

今日はこの欲求を満たすためにディランの「MODERN TIMES」あたりをよく聴いた。細野さんはディランの動きに随分を刺激を受けたんじゃないかなって思ってる。HARRY HOSONOのリンクに飛んでもらって観れるPVもディラン主演の映画「ディランの頭の中」のパクリっぽいし。

驚くべきことは、同時にYMOの再結成(?)みたいなこともやってるんですよね〜。

ちなみに、このジャケの出典はデビッド・リンチの「ツインピークス」ではないでしょうか?

と、前置きが長くなりましたが、キャリコンの勉強のご報告を少々。

朝の通勤の電車1時間半が、主な勉強タイムになっているけど、それは座れたらのお話し。

帰りは、もう頭が疲れていて、その手の活字を脳と目が受け付けない。

そんなペースじゃ駄目じゃん、ってことで休みの日に勉強。

昨日は、テレビつけてビール呑みながらやってみた。

駄目に決まってて、2〜3ページ蛍光ペン引いたけど頭には何も残らず。

今日は、夕方の二時間を勉強タイムと決めたけど、前半はYoutubeの誘惑。後半はギター…。

それでも一時間はやったかな?

もう、勉強の仕方忘れてて。ていうか、学生時代から勉強らしい勉強はしたことがない工業高校卒な僕…。

とりあえず僕の計画はこんな感じ。もしも駄目だったら適切なアドバイス下さい!

  1. テキスト読んで大切と思ったところを蛍光ペンでチェックし、全六巻を読破してみる。
  2. チェックしたところノートに手書きでまとめて、模擬試験にチャレンジ。
  3. 出題の傾向がわかったら、再度要点をまとめ、後はひたすら暗記。
  4. あとは生涯に渡り自分マニュアルに落とし込む作業(なんちゃって)

勉強はまだ全六巻中で一巻の三分の二ってところ。先は長げぇ〜。

「面白いけど難しい」ってのが正直な感想。

キャリア・デペロップメントとか、キャリア・マネージメントとか、キャリア・プランニングとか、似た言葉が多過ぎ。閉口するなあ。カタカナ反対!!

で、これらの主体を個人におくか組織におくか、とか、アメリカと日本の違い、とか、今と昔の違い…。

「どんだけ〜」っていつも使わないような言葉を叫んじゃいそうです。

面白いのは、今の自分の立場や、会社の状況に置き換えられることによる、モヤモヤしていた気持ちの言語化が図られること。

きっと、精神的に不安な人が心理の勉強に走るアレと構造は似ているのかも。

まあ、僕の周りはキャリコンばっかりなんで、いつでも勉強の相談が出来るのが有り難い限り。これで落ちたら笑えないという最高の環境というのもプレッシャーですが。

Today's BGM is
SAM RIVERS/FUCHSIA SWING SONG(1965)416q9t3sjal_aa240_

勉強の時のBGMは歌物は気が散るのでジャズがいい。しかし小粋なジャズだと気がついたら終わっていてまさにBGMと化してしまう。イージーリスニングにならず、勉強の邪魔にならず。程よく耳を刺激し、おっ?と時折耳を澄まさせるこの辺の新主流派と呼ばれるジャズがいい。ピアノのジャッキー・バイアードは漫才で言えばボケ。みんなが乗り突っ込みよろしく、バイアードのボケに付き合い、「おいっ!」って元に戻る感じが好き。サム・リバースはメロディの飛躍が好きっす。

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2007年10月 6日 (土)

過保護のボーダーライン

路地に佇んでいたキンモクセイの香りが風に運ばれてくる度に、真っ赤な彼岸花が雁首揃えて嫉妬している。

僕はどこからともなく漂うキンモクセイの香りに足を止め、周囲を見渡した。

すると色褪せることのないサルスベリの花が目に飛び込む。その厭らしいピンクの花に訳の分からない嫌悪感が込み上げ、それに引き換えてかキンモクセイっていいなと、変に無条件に思った。

涼しくなった空気に身を正し空を見上げ、絹積雲を欠伸で滲んだ目で確認する。

「秋だよなあ、眠いわけだぁ」と思う。

なんて小説の主人公になってみたりして(笑)。

何度か紹介している、若年者就労支援に興味のある一般人を集めて行なわれる「ニート対応基礎対策講座」が今日の午後に行なわれた。

準備にはあまり時間をかけなかったけど楽しい作業だった。このフィーリングをどこまで活かせるか、と言うのがテーマだったけど、参加者が7人と少なかったせいか意外と活かせずにちょっとシリアスになってしまった。この路線もありなんだけど。

質疑応答では興味深い、というか一般の方々の中の硬派な方(?)からたまに出て来る問いかけがあった。内容を要約するとこんな感じ。

「うちの若いモンも、今日語られたニートと同じ。彼らに気を使う過保護さが彼らを駄目にしているのではないか?」という質問ではなく、我々支援者に対しての疑問。

ゴモットモ!と思う自分がいる。

でも、理由はともかく、社会(企業)が若者を叩き上げる体力を失った時代だから、そこまで手をかけてあげなければならない若者もいるんですよ!と、言いたい自分もいる。

そしてもう一方で、「うちの若いモンも、今日語られたニートと同じ」と言う言葉に、どこも新人の育成や職場定着に悩んでいることを実感。ビジネス・チャンスを「キラりん」と感じている自分もいる。

簡単に書くと、僕は職場の“困ったちゃん”たちを教育とカウンセリングで、組織内で十分に機能する人材に育成する仕事を請け負って行きたいと考えているのだ。

きっと、人材育成=新人教育にはお金はかけれるけど時間がかけれないという会社は多いだろう。私の会社もそんな会社の一つだ。

時間がかけれないというのは、そのテキスト作成の準備の部分だと僕は考える。

そして、カウンセリングという聞き役を客観的に担える人材がいない小規模な会社は腐るほどあり、アサーティブな関係などは夢の様な話しだろうと思われる。

僕の考えているビジネスは、このような企業の新人教育の一部を担い、彼らの会社への定着に貢献することと、カウンセリングによるメンタルケア及びキャリアマネジメントなのである。

そういった意味において、今日は収穫ありだった。僕が多少小難しく書いたようなことを、何気なく実践されている事業主の方も当然のように多数ご活躍されており、本日、疑問を投げ掛けて頂いた方も、そのような方のおひとりであると思われる。

そういった会社に入れた若者はさぞ幸せだろうな、なんて思う。

僕はその“幸せ”にこだわりたい、なんてことを考えている。

ちょっと長くなったので、“幸せ”についてはまた次回。

Today's BGM is
Janis Joplin/JANIS : Early Performances (Disk-2)Jacket_m
ジャニスの死後に制作されたドキュメンタリーのサントラ。フィルムは観ていないけど、このDisk-2は大好き。63〜65年にラジカセで録られた様な古いブルースナンバーを取り上げたアットホームなライブ録音。ちなみに彼女のデビュー盤「チープスリル」が68年のフィルモアだから、音源があること自体が奇跡的なんだけど、そんな歴史的価値なんかどうでもよくて、ホンワカしたムードがBGMとして本当に最適。僕は「アコースティック・コーヒーハウス・ブルース」と呼んでいる。


 

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2007年10月 1日 (月)

「スカスカな長蛇の列」

今日も、午後からこの前書いたテキスト作り

実は、密かにこの8年間の経験を、若年者就労支援のマニュアル本として、将来は出版してみたいなあ、という野望があります。

そのネタ帳作り的な作業と勝手に位置づけているので、楽しいし、気合も入ってます。

エッセイ風なひっかりのあるタイトルと、それに続く簡単な解説。

タイトルの「スカスカな長蛇の列」はそのなかの一つで、これに続く解説がこれ。

「先頭は後ろを振り返らず、最後尾は前を見ていないから、とても長い列ができてしまいます。他者の存在を気にしていないことが原因です。前後にスタッフが必ずつきましょう。集団の中でも個でいてしまい、暗黙のルールを感じることが苦手」というもの。

テキストの構成はこの繰り返し。

未来のマニュアル本のイメージは、それに続く簡単な解説に大幅に加筆しエッセイとして膨らませ、次項には対応マニュアルや心理面からの分析が挿話されている体裁。

この大幅に加筆の部分を今度の土曜日に講師として話そうと思っており、受講生たちの反応が楽しみ。

残りの1年半で経験すること。思い出したこと。全部書き留めて、自分の財産として形にしたい。

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メタモルフォーゼ

僕のブログのテンプレートのデザインが、この「カエル」なのには理由がなかった。

過去形なのは、カエルが好きになったのだ。

オタマジャクシからカエルに成長する際に、体の機能をエラ呼吸から肺呼吸に変えてしまったり、手足をはやし、尻尾がなくなったり。色だって変えてしまうカエル。

よ~く考えてみたらすごいじゃないか、カエル。

僕も、穴あきのGパンからスーツに。キャリコンの資格取って、会社立ち上げて…。

僕の深層心理に潜んでいた変身願望、メタモルフォーゼ(変態)への淡い憧れが、このデザインを選ばせたのかな?

なんて思っている。

自分のブログを読み返す時に、僕はカエルに見られてる。

僕の欺瞞を問いただすような眼差し。覚悟を問うような眼差し。

優しく見守っているようでもあるし、文中を泳ぐカエルは「早くおいでよ」と誘っているよう。

僕のメタモルフォーゼは体の内側から始まっている。

細雨の早秋@仕事中。

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