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2008年4月の9件の記事

2008年4月29日 (火)

新時代キャリア教育

依頼を受け、某高校キャリア教育のレジュメを鋭意作成している。

結構いっぱいいっぱいの我がチーム。こんなことで生業になるのか不安にもなるが、誰も見たことのない花の種を撒いている期待感は大きい。

若者は大人の轢いた見えないレールに敏感である。気をつけろ。

僕らがレジュメを作る際の訓戒である。

見えないレールの上のあの居心地の悪さが身体に染み込んでいない輩にキャリア教育は行えない。

理想主義的、或は道徳的な誘導は禁物なのだ。

だが、悲しいかな僕たちは労働市場に生きる大人なのである。

クライアントである先生の満足を、生徒の満足同様に勝ち取らなければ、ビジネスにならない。

先生と生徒が!

…ここにキャリア教育の難しさがあるのだと、最近やっとわかってきた。

1番してはいけないこと。

クライアントの操り人形になること。それでは生徒にセミナーの記憶が残らない。

記憶に残らないキャリア教育が、生徒の進路選択や自己への深い気付きに作用をするはずがないのだから。

人生(キャリア)に答えがないように、キャリア教育にも答えはないんだ。と、まずは開き直りたい。

開き直った大人から発生されるメッセージはいつの時代の若者にとっても新鮮で強烈なのだ。

では、どうすればキャリア教育が成功するのか?

セミナーを通じて強烈な「葛藤の種」を植え付け、さらりと水を撒いて後は芽が出るのを待つのである。答えは教え(られ)ない。

考えてみると、そういう悠長な大人がいなくなったというのは世の中の弊害なのではないか?(僕は一方でお節介な大人がいなくなったと嘆いているのだが…)

ただ撒いたんじゃビジネスじゃないので、当然、たまに肥料と水をやりに現れる。

考えてみれば大掛かりなキャリア・カウンセリングである。

自分で考えさせ、自分で意思を決定させる。

僕らは、そのヒントを与え内省を深める手助けをするだけ。

これが正しいキャリア教育の姿ではなかろうか?

当然、プレゼンでの先生方への信頼を勝ち得なければならない。

そのためには何処の馬の骨ともつかない連中が言うのではなく、立派な理念を掲げたサイトが支持を得ているということが非常に重要となるのである。

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2008年4月27日 (日)

経過表を作ってみた。

今週の29日の夕方から、起業する仲間4人で年間計画や役割分担、どんな会社にしたいか、なんてことを話そうと思っている。

ひょっとすると、このブログをなんとなく購読してくれている人がいて「いつのまに4人?!」なんて思っていたら失礼なんで、いい機会だからこれまでの経過を年表にまとめて(大袈裟!)整理したいと思います。若干時系列は適当。

2006年11月 現在の相棒と出会う。

2007年02月 相棒との激論勃発…(今も続いてる)。

2007年04月 相棒が現職のパートナーとなる。
       現在起業を考えている4人がここで運命的なチームとなる。 
       起業を夢見る相棒が呑みながら言った一言、
        「たった一度の人生、私は後悔したくないから」で、  
       私のスイッチが入る。
      “正気に戻る”という言葉が自分ではしっくりくる感じ。

2007年05月 相棒の事業プランに乗る形で私も起業を徐々に決意していく。

2007年07月 相棒の事業プランに乗る格好から、 
       二人の事業プランへと徐々に性格を変えていく。
       主に「キャリア教育」と「メンタルヘルス」を
       キャリコンや臨床心理士を使って行なうというもの。
       この頃は株式会社をなんとなくイメージ。

2007年08月 現職のキャリア教育セミナーが成功。
       キャリア教育をテーマに講演活動も行なうようになり
       「キャリア教育」に熱が上がり、NPO路線を目指す。

2007年12月 現職の部下Tへ起業の誘いをし、快諾を得る。

2008年01月 キャリアカウンセラー養成講座受講開始。
       現職の部下Aへ起業の誘いをし、快諾を得る。

2008年03月 4人で起業決起集会。
       現職の会議中にTの言ったアイディアから、
       現在のサイト運営事業が急激に膨れ上がり、
       事業の核となっていく。
       イメージ共有用メーリングリスト開始。

2008年04月 年度変わりの委託事業の予算削減による事業縮小等を
       目の当たりにしたことと、サイト事業の具体化により、
       株式会社での起業に方向修正。現在に至る。

なんとなくヒストリカルな感じ。ちょっと感慨深い。

9年ぐらい前に友人がラーメン屋を出店。100x100_102815_63456 店のネーミングをつけるという光栄に預かるということがあった。今日、そのラーメンを食いにいった。変わらない笑顔で友人はラーメンを作っていた。同じラーメン9年。凄い!開店準備中の友人のシリアスな表情が思い出され自分と一瞬ダブって消えた…。

Today's BGM is
星野源/ばらばら
31nixehxkpl_sl500_aa240__2 無性に邦楽づいている。なぜだか日本語に飢えている。TUTAYAにあったキセルの残りのCDも大人借りしてきちゃった。今聴いているのはサケロックのギタリスト星野源のCD付きの本についてるCDを友人が送ってくれたもの。ペーソスなんて一言で片づけちゃいたくないんだけど、終電間際の中央線の下りとか、涙が滲みそうになります。声と詩、そしてコードを絶妙に駆使したギターワーク(ほぼ弾き語りミニアルバム)が、完璧な星野源ワールドを構築している。きっと文章も面白いんだろうなあ。

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2008年4月26日 (土)

持論構築中

以下、仲間に送ったメールのコピペ。

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こんなサイトいいなあ、と思っているものをシェアしていきましょうよ。

僕の好きなのはカクバリズムというおバカなレコード会社→http://www.kakubarhythm.com/

アーティストからSAKEROCK(サケロック)のページに飛んでみて下さい。

こういうおバカなノリを「教育」に持ち込めないかなあと思うのですよ。

例えば、「ピタゴラスイッチ」のノリや、その昔に世間を震撼させた「ウゴウゴルーガ」

教育+X=Y みたいな。

「教育」というものの絶対性を逆手に取ってやると、組み合わせの妙の効果性は高くなる。

このリスクや感覚をもってる教育人が教育界にはおらず、


いつも斬新なアプローチは数年に一度エンタメ界から現れる、というのが僕が業界を俯瞰した感想。

よって、我らが教育界側(なのか?!)からのアプローチとしておバカをやる。

さじ加減なんだと僕は思いますが、カクバリズムのおバカ加減には見習うものありでしょう。

では。
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下線部が僕の持論。とは言え、今日書きながら考えたことなので、少しずつ裏付けを取り、人に語りながら、持論へと昇華させたいと思う。

音楽で例えると、教育は「演歌」だと思う(書いてて強引だということは自覚している)。

テクノ、レゲエにも乗らない。基本的にワン&オンリーないじりにくいスタイルである。でも、仮にいじりが成功すると固定概念が強いから爆発的に面白くなる。

そうです。ジェロ。やってることは同じなのに歌ってるのが黒人のラッパーみたいな男性というだけで、やたら面白いんです。Images

教育+X=Y

Xが私たち、就労支援現場からの逆算した予防的キャリア教育が可能な集団。しかもアプローチが「おバカ」。教育という固定概念からの落差から決定的なYが生まれる(おバカは内部合意が得られていないのでわからないけど…)。

僕は高卒のフリーターである。フリーターあがりの僕が教育に関わると、それなりにカタルシスってあるんです。コンプレックスが癒されるような。

そんな学歴コンプレックスを持ったアーティストたちの発表の場として解放+教育への貢献=Yなんていう図式も面白そう。

で実感として、教育界は相変わらずリスクを恐れてビビリなんだけど、先生たちの世代交代が一巡りしたのか、民間からの校長先生の採用とかのせいか、外部の感覚を求めはじめていることを実感する。僕なんかがキャリア教育のセミナーを開いてんだから!

「人間力を育てる」という新書本に書いてあったことだが、総合学習のような答えのない教育が苦手な先生が多いというのも要因のひとつかもしれない。

で、何が言いたいかというと、教育に新風を吹かせるタイミングがとても良い、ということと、私たちのような就労支援を行なっている立場からのエンタメ的アプローチが、キャリア教育に新しいスポットを当てることが出来るのではないか!

そんなが持論が誕生したのでありました。

Today's BGM is
キセル/未来飛行
417z21t1pgl_sl500_aa240__2  原田知世のアルバムでも大活躍のキセル。ついにCD借りてきました。ブログでも紹介しているカクバリズムからのアルバムが聴きたかったのですがなかったので、細野さんが絶賛している2ndのこれ。チープなエレクトリック感とアコースティック感が絶妙のバランス。Beckとかマニー・マークとか、オールド・スクール世代フォークソングという形容はどうか?僕は同世代(よりチョイ上)。何か共感するモノあり。俺もアーティストの端くれっていうココロをくすぐる二人組。応援します!

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2008年4月22日 (火)

コーチング

今日は会社の研修の一環でコーチングを受けた。

カウンセリングとコーチングの違いは、心の平常値を0とした場合に、マイナス値にある心を、主に傾聴により0に戻していく作業がカウンセリングだとすると、

0から目標値である6や10に持ち上げるためのカウンセリング手法がコーチングと考えるとわかりやすいかも。

今日のコーチングはずばり僕の中の10を目指すためのコーチングをしていただきたかったが、50分だから10を目指すために障害となっていることを解決するためのコーチングをしていただいた。

カウンセリングというものは、一種のコスプレなんだと思う。突き詰めればカウンセリングは風俗に似ているかも。いや、コスプレはしたことないですよ、想像です。

で、共通点は「照れを取っ払いどこまで乗れるか?」なんだと思う。同僚は案の定、乗らなきゃ損々というノリで乗ったと言ってた。

前戯であるこの部分にカウンセラーは最大の力を注ぐべきである。

得るものは確かにあった。でも僕は乗れてなかった。僕を知る人なら誰もが疑うだろうが、僕は恥ずかしがり屋さんなのである。

なのに「その沈黙を言葉にしてみるとどんな感じですか?(こんな直接的な言葉ではなかったが)」なんて言われて、真っ白な気持ちをとりあえず話すという、いやな強制感があった。

気持ちいい瞬間もあったけど、あれはレイプだったのではないかと、喋らされたのではないかと。今電車に揺られながら、そう思うのである。

また、無料の弊害もあるんだと思う。自分でお金払ってたら、上手く乗れるように自分自身をもっとコントロールしたと思うし。

こっちも嫌われたくないから、いい顔した。それが後になってストレスになってる。

収穫はあったけど、自分も似たようなことしていないか?

とか、なんかいろいろ考えさせられた。

※コーチングが悪いと言っているのではありません。悪しからずご了承下さい。

Today's BGM is
Music & Me /原田知世(2008)
L_e8f7dc96f5e44d5178aff3e1e3cbefc_2 傑作である。リンクから是非MySpaceに飛んで試聴して欲しい!「『時をかける少女』のときから、ずっと好きでした」と僕は原田知世に告白したい。僕の永遠のアイドルなんです。でも、音楽は聴いてませんでした。これを友人がくれるまでは。素晴らしい!現在、ブックオフをハシゴしてコンプリート目指しています(笑)。彼女の素材としての声に大御所連中が酔うのがよ〜くわかります。このアルバムで「キセル」という兄弟ユニットに大注目です。名作「時をかける少女」のボッサ・バージョンは聞き物っす。

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キャリアカウンセラー認定試験~途中経過~

Cp_080404_img021 僕は文房具好きである。まあ、型から入って気分を持ち上げないと勉強にする体制にならないからなんだけど。

無印良品が最近とてもGoodじゃないですか?

もともとあるシンプルというキーワードにオーガニックとかエコとか環境への配慮がプラスされ、デザインも一回りした新しさを取り戻しているような気が僕はするんだけど。

今日は、この写真のノートの上にちょこんと乗ってる大き目の単語カードを購入。カラーのタスクとゴムバンド付きでかわいらしいので、「これでキャリアカウンセラー認定試験に合格するぞ」と思わず購入していました(笑)

180円ぐらいの投資で合格?!そんなに甘くないよな…。

随分前にエクセルで表を作り、理論家をまとめたんだけど作って安心しちゃってトイレにも貼ってないし、持ち歩いてるけど電車の中でも眺めない。

だから当然記憶されない。だから単語帳にしてみたんだけど、どうなることか?

今日、理論家の理論は全部書き写した。これで慢心している自分がはっきりと自覚できる…。

まずいまずい。

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2008年4月19日 (土)

「シェアする心」 Someone Always Needs Someone Idea !

シェア=分ち合い。分ち合うこと。ルームシェア、ワークシェア、シェアソフトとか。

僕の会社の大きなテーマはこの「シェア」になるだろう。株式会社シェアでもいいかも。

僕は音楽が大好きである。大好きなグレイトフルデッドも「シェアする心」を大切にするバンドで、初めてコンサート会場に録音機材の持ち込みを認めたバンドなのである。

それを録音したテーパーと呼ばれる連中がまたデッドの意思を受け、そのテープを仲間内で回すわけだけど、今から二年ぐらいまえ、僕にもデッドのライブ音源が回ってきたことがあり、「シェアする心」を享受し感激した覚えがある。

これとは逆に。4年ぐらい前だろうか。僕が受け持ったとある委託事業のワークショップに、我が社を退職し、同業を目指していた仲間をボランティアとして受け入れたことがある。

それを知った経営者が「うちのノウハウを盗まれたらどうするんだ!」と怒鳴ったことがあった。僕が事前に知らせておけば良かった事ではあるが、知らせたら断られるのが関の山。

うちのノウハウ=僕の考えたちょっとしたワークなんだが。若年者支援の底辺はまだまだ底が浅く、支援者の数はニートの数を考えたら不足していると思うし、ちゃんと支援出来る支援者がどれぐらいいるのかとも思う。

少しでも有効な手段があれば、どうぞお持ち帰り下さいでいいのではないかと僕は考えていたし、僕の考えたささやかなアイディアで我が社が保っているわけでもないし、パクられたところで倒産もしないだろう。

と、ここでパクるとシェアするについての違いは心意気でしかないのかなあとゆる〜く思うのである。

こんな背景もあり、僕の中で「シェアする心」はずっと引っかかっている人生のテーマでもあるのだ。しかも、僕はケチな男だから、分け与えられることの出来る器の男になりたいと強く思うのである。

僕が分け与えられるものを考えたら、食べ物でもお金でもない。それはアイディアでしかないと行き着く。

しかし、僕の考えるアイディアだ、たかが知れてるし、きっとどこぞやの先人がすでに思いついているんだろう。そこで、僕だけではなく、自分のアイディアをシェアしてもかまわないという人たちが集まって、アイディアのシェアが行なえるサイトを立ち上げたいと考えている。

「誰かが必要としているアイディアは、きっと誰かがすでに思いついているアイディアである。しかしこの二人が出会う確率は天文学的である。その確率を限りなく100%に近づけるためのサイト」

「不完全なアイディアの寄せ集めから好みのアイディアをチョイスして、完全なアイディアを作り出すシステム」

そんな感じが僕の理念の端くれである。一応、英語サイトも作り世界を視野に入れているんで英語で言うと(笑)

Someone Always Needs Someone Idea
!

Everybody Needs Somebody's Idea !

言ってみれば「アイディアの出会い系サイト」。

僕はそんな会社をやりたい!

Today's BGM Part.2
Dread Beat In Tokyo/小玉和文(1994)
2 これは小玉さんが手がけた映画のサントラ。リコ・ロドリゲスやフィッシュマンズなんかがゲスト参加。ミュートの初期のストリート感が強く出ているのは、シンセの音使いやスクラッチなんかのせいでしょうか?ミュート・ファンは聴いて損なしの一枚ですが、どこか埋もれた感のあるのは映画がヒットしなかったからなのでしょうか?それにしてもリコの写真写りはいつもいいなあ。

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新しく新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込め!

起業の話しはどんどん進んでいる。のか?

この立ち位置のわからない濃霧の中を歩いているような、進捗状況のわからなさが不安。

漸く事業計画、年間計画、登記の準備を始める。のをいつ行なうのか決める。

やっぱり遅いのか?

期待と焦燥…。タイトルの下に入れた文字ですが、まさにその通り。

ただ、もはや今の会社に残ることはあり得ないな…。

起業を考えはじめた去年の今頃から、僕は経営についてドラッカーの本を読んだり、リーダーシップ系やコーチングの本、NPOについての哲学…、起業のためにいろんな本を読み学んだ。

本の中には、心にぐさりと突き刺さる言葉が溢れている。

その度に、大きなため息を吐き、新しく新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込んだ。

ため息は、現在勤めている会社の経営者に対して。

新鮮な空気は、自分が経営する会社では、それらを実行するぞ、という決意。

8月には、退職の意思を伝えようと思う。その時には、9年世話になった事になっている。

自分にも義理人情はあるからつらい。

辞めて食って行けるのか?

限られたサラリーマンとしての残りの時間。不安を払拭する作業にしっかりと当てて行かなければ、自分の不安に押し潰されてしまうかもしれない。

夏までには週末起業状態にまでは持って行きたいと考えてる。

Today's BGM is
60's Girl Groups / Compilation
412b7b2q0al_sl500_aa240_ 今、画像が欲しくてリンクしたサイトに行ったら、3966円だった。確か中古で500円くらい買ったから、お得感に浸ってます。ガールズポップは僕のルーツかも知れません。中学でビートルズにはまって、というのがいつも人に話してる僕自身の音楽遍歴なんですが、本当はオールディーズからなんです。その中でもガールポップの甘酸っぱさは、思春期だった僕のハートをときめかせてました。シュープリームスとかもいいけど、このアルバムのような二番煎じ的なフォロワー(あくまでも個人的な解釈ですので間違ってるかも)にいい味を出したものが多く、このアルバムはまさに、そんな感じ。休日の朝にぴったりです。

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2008年4月 5日 (土)

嬉しい言葉。

前のレビューでMUTE BEATの復活ライブを観に行ったと書きましたが、それを誘ってくれたのが、僕が15年前にやっていたバンドのドラマーのコウジなんです。

リキッドルームの上のフロアでマンゴービール(ただだのマンゴージュースのビール割りだった。しかし、これが美味い!)で乾杯し再会を祝して乾杯をした後に、Web系の会社に勤めているコウジに僕のビジネスプランを聞いてもらった。

実はサイトの立ち上げを計画しているのである。

「それはごっついプログラムになりそうだなあ」と呟きながら、彼は2、3の質問をした後、

「その仕事、俺に手伝わせてよ。昔からマーチンさんの夢を後押しするのが俺の役割だからさ」と、満面の笑みで答えてくれた。ぞわっとした感動が背筋をやさしく撫でた。

「俺はマ−チンくんの夢に口出しするよ、それが俺の役割だからさ(笑)」と言ったのは、同じく15年前に僕がバーテンダー・デビューした夜に最初の客として現れたその夜のDJ、Y氏である。

遅れてやって来たGは「俺にも教えてよ!」と目を細めて聞いてきたが、同じ話しをするのが疲れるし、MUTE BEATで頭がいっぱいになってきたので「今度ゆっくり教えるよ、Gも手伝ってくれよ」そういうとGは、うんうんと満面の笑顔で頷いた。Gはバーカウンターの内側で毎晩夢を語り合った仲間だ。

「マーチンさんに紹介するよ、WEBデザイナーのノブさん」とコウジが紹介してくれた。彼も「何でもやりますよ」と言って握手をした。

役者が揃った気がした。早く僕の起業仲間とコウジ、ノブさんを会わせたい。どんなケミストリーが起こるのか!?今から胸が高鳴る。

同窓会のような我らが会場に入った。MUROからKRUSHにDJが変わった。KRUSHのパフォーマンスに吸い寄せられるようにステージに近づき、聴いたことも無いような重低音に僕はすべてを忘れてしまった白痴のように惚けていた。

Mutebeat1 僕のフェイバリット「AFTER THE RAIN」に乗って登場したこだまさんがでて来て「僕にノスタルジーはありません。MUTE BEATがやって来た音楽はいつも新しいからです。流行歌ではありません。今、こうして聴いてみても、今の音であります」と言った。

嬉しい言葉たちにいっぱい出会えた夜だった。

Today's BGM is
MEUTE BEAT/STILL ECHO(1987)
1 初期の12インチシングルをパッケージしたアルバム。今回の再結成ライブ(←Youtubeで観れます)のオープニングはこのアルバム収録の「AFTER THE RAIN」のリズムトラックをDUB MASTER XがDUBしていた。いろんな記憶が蘇った。当時は、僕と恋人で友人カップルの同棲しているアパートに転がり込み、ロフトで居候させてもらっていた。下のラジカセでよくこのアルバムを聴いていたなあ。なんてほろ苦い思い出。そんな思いを断ち切るかのようなこだま氏の「ノスタルジーなんてありません」という新たな宣戦布告のようなメッセージが僕に突き刺さったのは言うまでもありません(ここ、こだまさん風言い回しで!)。



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行政が絡むことは一切やめよう。彼らがダメと言った瞬間にすべてが成り立たなくなる仕組みは普遍的なモデルとはいえない

前にも似たようなタイトルで書いた気もしないでもないんだけど。迷いが晴れたので。

怒濤のような年度末から、台風一過のような雲ひとつない年度始めへ。

「雲ひとつない」は厭味です。すべてがリセットされてしまうような虚しさを表しています。

委託事業有りきのNPOは虚し過ぎる。予算がカットされたら「はい、さようなら」だもん。

そんなことを目の当たりにしてきたここ数週間。特に昨日。別れの挨拶も出来ないまま消えて行った仲間たちが何にかいた…。

起業する仲間のYに借りて読んでる「(社会を変える)を仕事にする。〜社会起業家という生き方〜」駒崎弘樹を帰りの電車の中で読んでいて、同じ思いにぶちあたった。

「行政が絡むことは一切やめよう。彼らがダメと言った瞬間にすべてが成り立たなくなる仕組みは普遍的なモデルとはいえない」

その通りだ。NPOにするか株式会社 にするかの迷いがぶっ飛んだ。この気持ちを駒崎氏の言葉を引用して、起業仲間にメールした。駒崎氏はNPOフローレンスで活躍中です。

実は、その思いはもう少し前からあった。

起業仲間のOが言った、「集まった対象に合わせてレジュメを組み替えてその場でワークをカスタマイズしていける仕組み」この一言が僕の中で大きな化学反応を起こし、これまでに考えていなかった別のビジネスプランになった。

それは株式でやるべきではないか、と考えるようになっていた。理由は収益が見込める気がするから(これは裏付けリサーチ中)。NPOの場合、収益を別事業に転用することが出来ない。収益はすべて本来事業に帰結していかなければならない。

アイディアが増殖し分裂して行くのは目に見えている。それをストレスなくカバーしていけるのはNPOではなく株式だと思う。また、国の税金を使う委託事業の呪縛からも逃れたい。

うん、やっぱり株式だな。また勉強し直さないと。

Today's BGM is
AUGUSTUS PABLO/This is  AUGUSTUS PABLO
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僕のフェイバリット・レゲエ・アルバムです。ジャケ写のようにピアニカのインストです。素朴なマイナー調のもの憂気なメロディーが、全編に渡りピアニカによって奏でられています。実は、MUTE BEATの再結成ライブに行って参りました。自慢です、ハイ!Vfsh0126_2
こだまさんのトランペットの初期のスタイルはパブロのピアニカをペットに置き換えたものだったように思います。今は、マイルス的なニュアンスを帯びていますが。このアルバムはDUBというキーワードや、南国の青い海的レゲエなイメージで聴くと肩すかしを食らうでしょうが、聴けば聴く程、心に沁みて来るはずです。未聴の方は是非お聴き逃しなく!

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