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2008年5月の9件の記事

2008年5月31日 (土)

カネ

「世の中銭やで」

この薄汚なくも含蓄のある言葉を、しみじみと感じている今日この頃である。

どんなに素晴らしい“計画的”な事業計画書を作り上げようと、資本金がゼロであればそいつの計画性に疑いを持つのは至極真っ当な発想だと思う。

「この事業のためにお金を貯めれなかった理由は何かおありなんでしょうか?」

或いは「この事業を2年先延ばしにして死に物狂いでお金を貯めようというプランはお持ちですか?」

と、俺の中の俺が慇懃に詰問する。

この答えを用意しよう。きっと訊かれる。

漸くカネの話になってきている。覚悟が問われる。俺はカネの話が昔から嫌いだ。家が貧乏だったせいで、子供の頃から、「お金の話をすると誰かが困る」という感覚が刷り込まれてしまったんだろう。だから、俺はカネの話をすることは卑しいことだと自分自身のなかにモラルを作り上げてしまった。まあ、日本人には多い傾向だと思うけど。

これは俺のウィークポイントである。これからは対内的にも対外的にも、しっかりと、きっちりとしなければならない。

目下のところ相変わらずカネはない。

方法はいくつか考えられる。絶対にしたくない方法もある。

整理しなければならない情報は以下のようなこと。

  1. 融資は退職前に受けられるのか?
  2. その場合、在職中に法人を立ち上げていなければならないのか?
  3. 法人格を持っていなくても良い場合、個人で借り入れることになるのか?(持ってなくてもいいみたいだけど)
  4. そしていったい自分は融資を受けることができるのか?
  5. できた場合、いくらぐらい受けれるのか?
  6. 受けれなかったらどうするのか?

う~んシビア。自分の計画性を疑うよ、まったく。でも、頑張るしかない。カネがなくてもやり切る手立てと覚悟は俺にはある。他の3人がどう考えているか?腹を割って話そう。

その前に国民生活金融公庫に行って相談してこよう。部下に無用の心配と不安を与える上司は最悪である。腹を割るのはそれからだ。

来週(日曜日に使う来週の定義が日本全体で曖昧な気がする。これは一週間の始まりが日曜日派と月曜日派に別れるからだ。僕はマンデースタート派である)は、サイトのプログラマーU氏と会う予定。これでサイトの見積もりが立つ。

カネのことを真剣に考えよう。

Today's BGM is
HIFANA/FRESH PUSH BREAKIN’
415496ckadl_sl500_aa240_1_3ブレイクビーツ・ユニットHifanaの2003年のデビューアルバム。彼らを中心とした、または彼らを内包したゆるいカルチャーが遅ればせながら好きである。なんともNPO的なカネの使い方もいい。彼らの遊び心に強く惹かれている。僕の事業のコアな部分の精神性を(一部)共通言語として提示してくれているのがHifanaである。僕もMPCを持っていたが、こんな使い方は想像出来なかったし、根気とテクニックがなかった。「俺も面白いことをやてやるぜ!」と思わせる最近のヒット。

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2008年5月27日 (火)

サイト立ち上げ初打ち合わせ。

突然のようですが、割と大掛かりなサイトを立ち上げ、ビジネスの軸にしようと思っています。

あれ、突然じゃなかったっけ?(自分のブログを読み返すことがないので…)

で、このサイト立ち上げの総指揮&デザインをやってもらうのが、何の縁だか僕が大昔にやっていたバンドのドラマーのK。そして本日は欠席だったが、プログラマーはKがやっていたバンドのペダルスティール奏者U氏。

昔の音楽仲間と仕事ができるなんて最高だな。なんか縁っていいですよね。ってミュートビートの小玉さんが復活ライブで散々言ってたけど、僕らもあの日、違う形で再結成したんだなって思う。

僕ら起業を目指す4人の最大のウィークポイトは“世間知らず”だから、Kのような弱みを曝け出しながら仕事が進められる外部パートナーじゃないと、恐くて二の足を踏み、踏み込み切れなくて後悔を招くんじゃないかと危惧していたから、とても心強い。

Kはとても重要な存在になるだろう。とても曖昧な知識で例えるなら、跳び箱の前にあるロイター板みたいな役割だろうか。

Kは「みんなの考えてることをとことん広げて、それから絞り込んで出来ることから手をつけようよ。最初のイメージが小さいと広げるのに苦労するから」と言ってくれた。

嬉しいね!

この時に「予算がないのにでかいこと言ってても後で虚しくなるだけだから、まずは予算内で出来ることを考えようよ」なんて言ってたら終わってたな。

さあ、動き始めた。

課題が明確になり、期限設定も約束になってくる。現状で、明確にしなければならないことは以下の5点となる。

  1. 社名とロゴの決定(デザインはKが担当!)
  2. サイト名の決定(なるほどであるが造語だと確実に検索結果1位に入る!)
  3. サイト作成の見積もり(これによって開業資金の借入額が左右される。階層マップは手書きで書き上げたっす!)
  4. 開業エリアの決定(決定方法だけは決定!)
  5. 開業資金の調達方法国民生活金融公庫で資料をもらってきました)

5番だよな…。資本金がゼロに等しい。

「創業資金の3分の1の自己資金が確認出来ること」とある。50万あっても150万しか借りれないってことだよな…。

もう少し研究の必要あり。っていうか相談に行こう。創業支援に積極的な市区町村もあるみたいだし。

事業計画書作成とプレゼンテーションには自信があるんだけどな。

ここをポシャるとチャラだからね、アイディアが。

お金の話しを避けて来たきらいがあったけど、これからはアサーティブに話しをしていかないといけないな。

Today's BGM is
Little Tempo/Kedaco Sounds
413t7qf6zgl_sl500_aa240_1 最近気になっているのはサイトの遊び心がブラボーなハイファナという二人組のブレイクビーツをやる連中。現在、起業仲間のひとりアンソニにCDリクエスト中 。 ハイファナもそうなんだけど僕が好きなのは「東京的サウンド」。細野さん的な発想だけど、港町のチャンプルーされた音楽は新しい。リバプールでビートルズが生まれたみたいな。スティールパンがメロディを奏でるDUBレゲエ、リトルテンポもまた東京らしいサウンドだと思う。パブロのカバー「Dread Eye」も愛がこもっていて素敵。

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2008年5月20日 (火)

新時代キャリア教育3の補足

でもって、何が「新時代」なのかというと、

「先生全体を巻き込んでワークを作り上げる」ということ。

今回の手応えとしては、

恐らく「先生同士の新たなコミュニケーションキーワードが生まれたな」ということ。

生徒たちのことを話す際の、語彙を多く含んだキーワードは、きっと先生方のコミュニケーションも活発にさせるだろう。

それが学校全体に、教育界全体に、いつか作用する日がやってくる。

そんなことまでを見据えた、キャリア教育が必要なのである。

Today's BGM is
Lee Everton / Inner Exile
512bdnsgghbl_sl500_aa240_1 スタイルとしてはボブ・マーリィやジャック・ジョンソンが引き合いに出されているようですが、R&Bを標榜していたジミー・クリフの逆バージョンと思うと、音楽の面白さを感じれるのではないかな。デビューアルバムですが、エイモス・リーのファーストを聴いた時の実力を感じます。バックの演奏も、ダサかっちょいいシンセ使いなど、ルーツレゲエ好きにはたまらないアルバム。こんな雨の日もいいかも。

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2008年5月16日 (金)

新時代キャリア教育3「先生と語り合う」

いい感じでキャリア教育セミナーの企画を打ち合わせをしてきました。

僕は今、キャリアカウンセラーの勉強を必死でしてるんですが、その中で「プログラム開発のプロセス10のステップ」というのがあって、

そのファーストステップが「対象集団およびその特性の明確化」。セカンドステップが「対象集団のニーズの特定」なんですが、まさにこの作業をしてきたという実感。

去年は「こんなことやったらきっといいはずだ!」という無知な押し付けがあって、上記したプロセスをいきなり端折ってしまっていた。

我々も先生も時間がなかったし、コミュニケーションも取れていなかったのが大きかったかな。

というのが反省なんで、今年は「先生たちのこんなことをやって欲しいなあ」を実現させたいと思い、今日を迎えたというわけです。

実はこの話し、去年の年末の酒の席での話しが実現してのことなんです。酒の席の話しが流れないというのは、よい事なのか悪い事なのかは置いといて、なんだか感慨深いものがありました。

さて、僕の関係している先生たちは大半の方々が外部の人間とのコミュニケーションが苦手な方が多い(これは一般的な先生方の傾向?)。学校にお邪魔し、端から見ていると、先生同士のコミュニケーションも取れていないのではないのかな?と思うこともしばしばあったりして。

この状況を鑑みると、進路指導の担当者だけと話しているだけではニーズは拾えない。結果として「対象集団およびその特性が明確化されず、ニーズの特定も不十分」となってしまうのではないか?

だから(というのは後付けで、そこまで考えていたわけではなかったのですが)、ワークショップ形式で、テーマを決めて各先生から意見を出しやすい工夫をして、全員が参加する企画運営会議を実施しました。

正直、ワークまでの僕の作成した国民的マンガキャラクターを題材にしたマトリクスの説明にはノーリアクションで、大変だった。横の相棒に「やりにくい〜!」なんてメモ書きを渡してココロを落ち着かせたりして。冷や汗かきまくりで喋ってましたが、(^-^;)ワークから、徐々に先生方がヒートアップ(死語?)。

活発な議論を傍聴者として聞かせてもらっていた強く思ったのは、今年全日制高校から赴任して来たばかりの先生や、担当する学年、またはその方の教育理念や情熱の度合いで、視点がまるで違うということ。

そてにしてもリアルな現場トークはおもしろい!

先生方には、4タイプに分けた生徒にワークで収穫してもらいたい「成果物」についてグループで語り合ってもらい、発表までしていただきました。

これを持ち帰り、成果物を獲得するためのワークを僕たちが企画し、再度プレゼンテーションして、という流れです。手間ひまかかけてるなあ。これも委託事業というぬるま湯的な贅沢といえば贅沢なんだよなあ。独立したら、逆にクリエイティブじゃなくなったりして…。

おっと、ふとブルー(苦笑)。

こうやって作り上げたワークが生徒たちのココロに響くワークに昇華されていく。

反省としては、普段使わない言語での会話に備え、ヒント集として「価値観」「達成感」「到達目標」など気付きとなるキーワード集のようなモノを用意するべきであった。時間短縮の効果もありますよね。

僕の職場を知っている方は職場のblogをご覧下さい。いい感じの風景ですよ。

Today's BGM is
The Grateful Dead / Europe 72
31x8e64yrhl_sl500_aa240_1 ようやく登場のデッド。僕が一番好きなのは「ワーキングマン」と「アメリカンビューティー」でもなく、このライブ盤「ヨーロッパ72」。それまで僕の中のイメージはダメなCSNだったんだけど、このアルバムで変わりました!演奏といいコーラスといいとにかく上手い。伸びのあるジェリー・ガルシアのギターが気持ちいいし最高なのである。しかし、このアルバムは観客の声がカットされている。たぶん全曲新曲の二枚組みライブアルバムというあり得ない体裁のせいだろうか?僕は、このアルバムの思いっきり観客の声の入った臨場感溢れる盤を聴いてみたい!

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2008年5月14日 (水)

太ったハイエナ

起業を夢見る友人が、仕事上の呑みの席でのことを愚痴った。

その夜はボスと友人、取引先の上司と部下という四人。

友人のボスは、二時間話し続け、友人に一度も話す機会を与えてくれなかったんだってさ。

「言うまでもなく、そこで自己主張がしたいわけじゃないさ。でも俺だって単純にそこにいるんだぜ!」

ごもっともである。話しの先を聞くと、ボスは話題を振らなかったどころか、ボスは友人を一度も見なかったんだって。

客の前で”虫けら”扱いである。

ちょっと大袈裟だなと思ったけど、友人にそう感じさせるものはあったんだろう。

友人は疲れた愛想笑いを浮かべ、へこたれる事なく、ボスにお酌をし続けてたらしい。

えらいぞ友人!

友人に聞かれたくない話しがあるのか、次にもっといい店に行こうというのか、「なんなら帰っていいぞ」とボスにボソリと言われ、話しの切れ目を見計らい、平身低頭退席したと。

こんな奴の下で働きたくないな、と、その席の下品な話題にもうんざりな様子の友人は、ぼんやりと虚空を見上げて、スルメをしゃぶってた。

友人の言った「太ったハイエナ」というのが可笑しくて笑い転げてたら、お前は他人事の様だなって怒られたけど、他人事かどうかを決めるのはお前じゃねえんだよ、なんてこっちも腹が立って…

でも友人の目にうっすら涙が浮かんでて、それをみたらなんだか俺も涙が出てきた。

悔しかった。

日頃からモチベーションを与えないどころか下げまくりのボスらしいが、最低だな。と、こちらも憤りしきりで酒がまずくて、なんか白けちゃって、早々にお開きさ。

場の空気をシェア出来ないのは最低のKYであると肝に命じておくがよい。

Today's BGM is
SOMA/Essence of life“smile”

51m6zo3sjpl_sl500_aa240_流行りのSotteBosseなど女性ボーカル・カバーものの一枚ですが、四つ打のハウス系みたいなんではなく、アコースティックなアレンジと、我々の年代にグッとくる選曲。同僚が職場で流してて、このゆる〜い「バンザイ」に腰が砕けたクチ。シュガーベイブの「DOWN TOWN」とかブルーハーツの「リンダリンダ」がこれまたゆる〜いレゲエにアレンジされてたり。なんだろ、大きな溜め息と一緒にイヤな感じが抜けていくような一枚。くるりの「バラの花」が秀逸!

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2008年5月13日 (火)

新時代キャリア教育2「見えないレール」

前回の某定時制高校のキャリア教育セミナーのテキスト作成中に「見えないレール(大人的誘導)」を轢くな、ということをキーワードにして作成したと書いたが、あれがいい感じの余韻を引いている。

どうやら、その後も若い利用者と話していて、「あれ、今見えないレール轢いたか?」みたいに気になるようで、せっかくだからと「見えないレール」について議論したそうだ(笑)。

そのスタッフがしている葛藤は、キャリア教育、いや教育界に於いての変わってはいけないスタンスでありエバーグリーン(怪しいけど僕は永遠に変わらないという意味で使う)何だと思う。

若いスタッフが「大人サイドに両足を突っ込むイヤな感じ」に嫌悪感を抱く、スタッフ側の成長の問題も含まれているところが面白い。僕らの仕事は、人に関わりながら自分も成長出来るからこそ魅力なんだと思うから。

僕もこの感情を大切にしたいと思う。この感情を大切に出来なければ学生たちの前には立つ資格はない。

きっと彼らの大人を見透かしたような視線に僕はきっと耐えられないだろう。彼らの目を見れなくなったらファシリテーターが勤まるわけがない。若いスタッフもその感覚に怯え、本番前にナーバスになったんだと想像する。

だから「見えないレールが見える大人」でいたい。

「見えないレールが見えない」のはプロとは言えない。うぶ、或は愚鈍である。

また、「見えないレールを見せてしまう」のは厚顔無知の恥知らずな行為でありプロじゃないと僕は思う。

しかし、この境界線を語り切るのも不粋であるとも思う。

要するにマインドがあればいい。ある規準を満たした正義感と呼べるものかも知れない。

僕達の会社はその倫理規準ではなく、今どの辺にいるのかを確認できるランドマークになろう。そう誓いたいのである。

大人サイドに両足を突っ込んだ先生を前にしたビジネススーツを着込んだ自分から2つの問題提議が出される。

  1. 見えないレールは主観でしかないではないか。
  2. 教育を考えた場合、見えないレールを外すことは「育み」を与えるだろう。では「教える」はどうするのか?

う〜ん、なんとなく答えは出ているのだが消化不良である。

この答えは学生を交えて考えてみたい。今日その手筈を取った。

楽しみである。

Today's BGM is
BOOKER T & THE MG'S/THE BEST OF BOOKER T & THE MG'S
516fp3gpepl_sl500_aa240_1 嘘のない音、BOOKER T & THE MG'S。これまた強引かな。ま、聴いてるんだからしょうがない。オーティスとかスタックスなんかにはまりたての頃に一度は通るMG’Sですが、たまにね、聴きたくなります。嘘か本当かわかりませんが、ダックダンの指の力が凄くて、ベースの弦を切ったことがあるって!?嘘だあ~。このシンプルな演奏、アレンジの妙。余計なことをやりたがる僕にとってすべてがお手本です。

潔い!

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2008年5月12日 (月)

揺れる思い…

ZARDでしたっけ?別にファンじゃありませんが。揺れとります…。

起業の話が2人から3人、3人から4人になると、必然と温度差や、方向性の行き違いなどが出てくるものである。

特にペースの問題。

私は突っ走り型だから後ろを振り向いたときに誰も付いてきていないと、ものすごく淋しいのである。

何となく、付いて来てないな、って、風でわかるんですよ。馬鹿じゃないなから。

だから煽るんですよ、いろいろ。

そうすると俺は劇場型だから、煽った自分が煽りながらテンション上がっちゃて新たなアイディアや方向性が閃いちゃって、また突っ走る…。

そして孤独。

自家発電型のマスカキ猿か俺は?

一人じゃなかったから出てこなかったアイディアや、自分ひとりではできない事業もある。でも、人と何かをするということは妥協がつくもので、自分のアイディアに妥協したくなかったから独立するのに…。

民主主義的過ぎるのかな?まだ組織図がないから。上下関係っていうのは、意思決定の仕組みであり責任の所在の明確化なんだよな。

俺は、そういう上下関係とか嫌いだから避けてきたところがあるんだきっと。

揺れるなあ。

Today's BGM is
LOUIS ARMSTRONG / Sathmo
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サッチモという愛称は「satchel mouth」(がま口のような口)というのをイギリス人記者が聞き違えたとする説や、「Such a mouth!」(なんて口だ!)から来たとする説などがあるんだってさ。すべてがやんなったとき、レコード棚から引っ張り出して聴くのは「この素晴らしき世界」(映像をご覧下さい)なんである。サッチモの優しさに包まれて、自分の愚かさに気が付いたり、愛する人の優しさに気が付いたりして、救われる。ベスト盤しか聴いたことがないから、この曲が収録されたオリジナルアルバムをいつか聴いてみたい。サッチモがレコーディングの際に、こんなスピーチをイントロにいれたんだって。素敵だな、サッチモ!

"君達 若い連中には
オレに こう言ってくるのもいる…

おやじさん「素晴らしき世界」って
どういう意味なんだい?

世界中でおこっている戦争も
素晴らしいのかい?
飢餓や汚染は
どこが素晴らしいんだい?

だけど このおやじの言うことを
聞いてみないか

オレには世界はそんなに
悪くないと思えるんだ

オレが言いたいことはね

世界は素晴らしくなる・・・
そう思って行動すればね

愛だよ 愛
それが秘訣だよ

もっともっと オレ達が愛しあえば
問題も減るし

世界はとびきり
いい所になるんだ

それが このおやじの
ずっと言ってることなんだ

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2008年5月 8日 (木)

SCCT理論

簡単にまとめると、すべては「本人の捉らえ方次第」。っていう、レント.ブラウン.ハケットという三人の理論家が考えた認知の理論。

好きです、こういうの。

ある日、気真面目な三人が人生について語り合っていたら、カウンターから初老のバーテンがのそりと顔を出して言った「要はお前次第なんじゃねえの?」という言葉に我に返った三人が、研究所に帰り大まじめに考えて出来たのがSCCT理論なんじゃないかと僕は想像し、ブルースを感じるのであった。

でこの理論の核となるのは「自己効力感」が生む「結果期待」が「個人的目標」を作り行動が始まるという概念なんだけど、「自己効力感」が低いと、当然、芳しい「結果期待」もイメージ出来ず、「じゃあいい」って話しで終わっちゃう。

だから重要なのは「自己効力感」なわけ。「自己効力感」がどうやって成り立つかというと、

1.自らが成し遂げたという個人的達成

2.誰かの経験を観察して擬似的な経験を積む代理学習

3.励ましやサポート(社会的説得)

4.気持ち良い悪いという生理的な反応など情緒的学習

ということらしいのだが、コミュニティが失われている現代社会において、2.3を得ることが非常に難しくなってきているんじゃないかなあと思うのである。

で、ニートの支援現場での定番カリキュラム「職業人セミナー」とは、自己効力感を高めるための代理学習の機会、という見方が出来るのだが、そのような機会になっているのか?

とか、コミュニティを復活させる、という回帰主義ではなく何かないのかなあ?なんてことを思うのだが、これも「それはお前次第なんじゃねえ」と言われるとイヤハヤ目の前のジョッキを煽るしかないのである。

SCCT理論とは、身も蓋も無い理論でもあった…。

Today's BGM is
Robert Johnson/The Complete Recordings
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ブルースといえばロバートジョンソン。このアルバムで初めて写真が出てきたときは、「これがロバートジョンソンかあ、指が長げえ~。お洒落~」なんてびっくりこきました。でもこのコンプリートの体裁はアルバム聴きには不向きですよね。嫌いです。正式アルバムの曲順と、未発表で分けてくれればよかったのにとつくづく思うのですが。やっぱり、ストーンズ絡みで「ラブ・イン・ベイン」でしょうか。

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2008年5月 3日 (土)

ブログスフィア「チャンネル9」

51a2gcw9xkl_sl500_aa240_読みはじめたこの本の最初に、マイクロソフトのブロガーが行なった面白い試み「チャンネル9」が紹介されていた。

著者は元マイクロソフトのブロガー、「チャンネル9」の運営を担当したロバート・スコーブル。年間350万人訪れる人気ブロガーhttp://scobleizer.com/

ブログスフィアには遠く及ばないが、僕もブロガーの端くれとして、興味深く読んでいる。

ブログスフィアとは、すべてのブログによって構成されたコミュニティをさす言葉で、「ブログ(blog)」と球体を指す「スフィア(sphere)」を組み合わせた造語。ブログのリンクやコメントにより密接に連携し合うコミュニティのことである。

さて、「チャンネル9」のお話。

マイクロソフトが「悪の帝国」と呼ばれ、世間に恐れられていた時代、マイクロソフトの社員は、社外で会食に出席したりした際に非常に肩身の狭い思いをしていた(アメリカ人はやたら例えにスターウォーズを使いたがる!)。

そんな時にひとりの社員ブロガーが、上司や法務部、広報部に許可を得ずにブログを開始する。「ぼくらも生身の人間であり、血が通っていることを示せば、顧客が自分たちの真の姿を理解してくれると思った」と考えたからだ。

一人のサラリーマンとして、これは非常に勇気がいる行動だと思うな。自分たちの働く姿勢を世間に見せたいと思うプライドは素晴らしいと思う。ちなみに社内ブロガーが増えた現在もマイクロソフトの公式発表以前に情報がブログから流れるなどのトラブルが一切ないというモラルの高さも素晴らしい!

上層部の管理職は、内部機密が漏れるのではないかとリスクを恐れながら、ちょっとクレイジ−なアイディアだと思ったが、基本的には気に入りゴーサインを出す。

ここが凄い!

内部ブロガーは15人に増えていた。「悪の帝国」の使者の言い分にみんなが興味を持ち,耳を傾けるようになり、閲覧者やリンクが増えていき、マイクロソフトを「ボーグではなくむしろネコの集団のようなもの」と見るようになっていった。ちなみにボーグはスタートレックのキャラクターで非人間的なイメージの象徴である。

そんな中、一人の社員が自分たちの考えをもっと社外の連中に理解してもらおうと考えたのが「チャンネル9」である。

もともと「チャンネル9」は、ユナイテッド航空の機内オーディオの空きチャンネルで、コクピットの様子が聴けるようにしてある。飛行機嫌いの人たちが、コクピット内の会話を聴いて、パイロットの真摯な態度に安心感を得るという、そういう目的かどうかは知らないが、この社員は、パイロットの会話を聴いて安心していた。

「マイクロソフトへの人々の恐れを払拭するにはこれしかない!!」と提言。これが採用となりスコーブルがカメラを持つことになり、社会的信用を取り戻す役割を果たしていったというお話。

「チャンネル9」は一切の編集を加えず、マーケティングの洗練さもなし、小粋なレポーターも現れない、純粋に素のままの映像を流し、しかも、マイクロソフトの社員と社外の開発者がWikiというコラボレーションシステムを導入し「チャンネル9」を通じてコミュニケーションが取れるようにした。

僕が何を言いたいかというと「透明性」が生む信頼関係である。信頼関係がなければ、最初の社内ブログも閉鎖させられただろう。

ちなみに、この本の原題は「Naked Conversations(裸の会話)」というものである。

裸の会話でなければ耳を貸さない時代になっているのだ。きっと。

ブロガー用語に「スーツ(お歴々)」というのがある。企業の公式スポークスマンの如才のない流れるような胡散臭い言葉遣いブログのことである。

また、「コープスピーク」というのは慎重な法律用語とマーケティング的な誇張があいまったつじつまの合わない物言いをさしている。

このような自分の都合で勝手に語りかけ、都合の悪い話しはカットする、いわば人間的な接触を避けるやり方はもはや通用しなくなっている。

41sa2770r7l_sl500_aa240_ このことは、この間読んだこっちでも言われており、もはや業界の常識なのである。

ただ、こういう常識って業界の温度差、なんだろ、ITリテラシーのようなものがある程度ないと理解されないし、「なんかあったらお前が責任とれんのか?」という経営者の必殺キラー文句の前ではモチベーションを失うどころか、こんな会社いたくないと思わざる得ない。

「なんかあったらお前が責任を取るから責任者なんだろうがバカ!責任を取るはめになるリスクと、部下の新しいアイディアを採用するギリギリのところで、部下のアイディアを現実妥協に導き、それでいて新たなモチベーションを吹き込めよ!」とキレる社員の声が聴こえてきそうである。

ブログを始めてまだ数ヶ月だけど、僕もブログスフィアの一員として、もっと世間に「?」と「僕だったらこんな風に解決したんだけどな」っていう思いを書きためていきたいと思う。でもって、もっと人のブログを読んで、僕の考え、感じたことをコメントさせてもらおう。

Today's BGM is
THE BEATLES / LET IT BE …NAKED
51rjdramh6l_sl500_aa240_ さて、強引な展開かもしれないが、ビートルズにとっての「チャンネル9」の役割を果たしたのが、このアルバム「Let it be」ではないか!?(笑)。ネイキッドにしてしまったが、個人的にはオリジナルの方が好きっす。フィルスペクターはいい仕事をしたと僕は思っている。
この魔法が解けたあとのシンデレラのようなアルバム。本当に生身のビートル。このアルバムが果たしたビートルズにとっての機能は計り知れないものがあったのではないかな。「大人になる」みたいな陳腐な葛藤がビートルズにもあって、みたいな。僕が大好きなのは「I've Got A Feeling」。ポールの半ギレ半笑い的な狂気が好きなんです。

素晴らしき情報公開!

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