マイケル・ジャクソンの児童権利法案
以下は、2001年3月6日にマイケル・ジャクソンがイギリスのオックスフォード大学で特別講演したスピーチからの引用です。
このスピーチは、マイケルのすべてが詰まっていると思います。『This is it』でマイケルのファンになり、こんなにリスペクトされ世界中が熱狂したのが、彼の歌やダンスが飛び切りに上手いエンターテイナーだからだと思っている人は上のリンクをじっくり読んで欲しい。
もう一度『This is it』が観たくなるはずだ。
マイケルは、イギリスとアメリカが第3代大統領トーマス・ジェファーソンの起草した独立宣言の「譲渡されない権利」(生命・自由・幸福の追求)をめぐり争ったが、子どもたちにも「譲渡され得ない権利が」あることが議論されなかったと前置きし、すべての家庭の子どもたちが、以下の児童権利法案が取り入れられるべきだとスピーチした。
●愛される権利。自ら求めずとも。
●守られる権利。どんなことがあっても。
●かけがえのない存在だと感じられる権利。何も持たずにこの世に生を受けようとも。
●話を聞いてもらえる権利。大人には面白くない話でも。
●寝る前に読み聞かせをしてもらえる権利。夕方のニュースや「イーストエンダー」(イギリスの家族ドラマ)に時間を取られることなく。
●教育を受ける権利。学校で銃弾に怯えることなく。
●かわいがられる対象となる権利。例え平凡な外見だとしても。
ちょっと涙が出る。
5歳でスターとなり、子どもらしい時代を過ごせなかったマイケルからの言葉。でも、子どもらしくない幼児期を過ごしているのはハリウッドの子役たちだけではないとマイケルは訴えかける。
マイケルはこのスピーチの中で「私は比較的短い間に多くの経験をしてきたため、自分がまだ42歳であることが信じられません」と言う。
「自分の精神年齢は80歳に達していると思います」と言う。
なんという人生だろう…。
マイケルの音楽性やダンスを受け継ぐアーティストは、今後永遠に出続け、誰もMJを超える事ができないののは、ビートルズがそうであったように歴史が物語っている。
しかし、(イビツに歪んでしまった精神性も彼にはあるが)マイケルの精神性は、僕らも受け継げるかもしれない。本当にすべての家庭で、児童権利法案が守られますように。
Today's BGM is
Stevie Wonder/Where I'm Coming From
マイケルと同じように11歳でデビューしたスティービー。マイケルの死にはどんな思いを持ったのだろうか?MJとの比較は意味がないか、肌の色を黒から白に変え、整形手術を繰返したMJを、盲目のスティービーはどう思っていたのか…。MJの追悼式でスティービーが「マイケル、なぜあなたは夏の日に逝ってしまったの?」と歌った「Never Dreamed You'd Leave in Summer」が収録されているアルバム。