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2010年10月17日 - 2010年10月23日の1件の記事

2010年10月23日 (土)

ひきこもりの支援をするということについての個人的整理

内閣府の調査では70万人。
その他の調査では100万人とも言われている「ひきこもり」。

解せないですよね、「ひきこもり」って。

僕もそうでしたし、今もよくわからないまま、解せていません。

「なんで?」「どうして?」

こちら側の「?」に彼らは答えてくれません。

だから、こちらから推論を立てるんですよね、大人としては。

不登校、いじめ、怠け、甘え、親、社会変容、病気・発達障害、仕事の失敗とかが代表的でしょうか。

これらを繋ぎ合わせると、なんとなくモヤモヤが晴れます。

いろんなことをいろんな人が上記のさじ加減を変えながら、
いろんな言い方で「ひきこもり」を語ってます。

僕も職業柄で質問されるので答えはするけど、
一度もスカッと答えられたことはこの10年ないです。

解せない彼らを理解し、自分の世界から「?」を追い出したいんですよね。

この心理は、誰にでも備わったココロの安全装置だと思うんです。

僕は「なぜひきこもるのか」が解せてないというより、わかろうとする努力をある時期から積極的に怠ってきている、という感じがしています。

でも、僕の職業柄、モヤモヤを残しておくことの方が、
実は安全装置になるんじゃないかなあ、などと都合よく思っています。

立場上どうなんだという突っ込みは自分自身にありますよw。
でも、わからない怖さがないといろいろな場面で危険だなと思います。

危険に触れる機会のない人たちがわかった顔をして、
それを商売にしているんですよ。

僕が前職で、ひきこもり青年のいる家に家庭訪問をする機会を与えてもらい、
ひとつだけ言えることがあります。

彼らが最後、長年ひきこもっていた自分の部屋を出るとき、
たいていは、根が生えたようにぽつねんと座っているわけですが、

僕が長い時間語りかけたあと、彼らの両腕を抱え立ち上がるとき、
比較的ふわっと非常に軽く持ち上がることが多かったんです。

「ああ、この人は永い間、この時を待っていたんだな」と僕は感じ、
彼の閉ざされてきた人生に思いを馳せます。

そういう軽く持ち上がるようにタイミングを環境調整していくのが
支援という技術ではありますが、だいたい、その時をみんな待ってるんです。

ですから、「ひきこもり」の訪問支援を超簡略化して一文にすると
「あ、待ってたんだ、遅くなってごめんごめん。じゃあ行こうか」なんです。

もう一文付け加えるなら、
「忘れ物してたらそれはそれで、あとでなんとかしようよ」という感じでしょうか。

無言のSOSをキャッチしたレスキュー隊とでも言いましょうか。

「ひきこもり」って底なし沼みたいなもんじゃないかって思うんです。

底なし沼の脇を通りがかった人が、胸まで沈んだ人を発見します。

「なんで入っちゃったんですか?」と聞きますよね。

でも、胸まで沈んだ人は「いやあ〜…」とか、
「なんでって言うか〜…」みたいなことしか言えないんです。

「ボール取ろうとして〜…」ぐらいがかろうじて答えらしい答えかなあみたいな。

通りがかりの人は、「もう〜、しょうがないなあ〜」と言って腕まくりを始める。

僕はまったくこれです。たまたま誰も通らない道を通りがかっちゃったみたいな。
ロープ投げて引っ張ったら、苦労はしたものの案外助けられて。

なんかいいことしたなあって。
救出したとお茶でも飲みながら話すうちにいろんなこと知って。

ひょっとしてまた誰か落ちてんじゃねえかってんで行ってみたら、やだよぉ〜ってなもんで、
しょがねえってんで何をしまして、みたいな。注)ここだけ柳家小三治師匠風

そんな気がしてます。

僕の中の「ひきこもり」を支援する意味は、
社会的コスト云々ではなくここにあります。

ですから「なんでひきこもるのか?」という、
現実にひきこもっている70万人の吟味や評価は置いといて、ひきこもりを救出する仕組み。
とりわけ、救出するレスキュー隊の人材育成と確保が急務であると思うのです。

そういうことにシェアコロとして貢献できるよう動いてみたいと思っています。

最後に、中には出ない方がいい人、出る場所と出す人のミスマッチみたいなこともある
ということだけを付け加えておきます。

更に追伸を加えると。シェアコロはひきこもりやニートの予防支援を行っています。
予防支援というのは、「なんでなるの?」がわかってないとできない支援です。
「なんでなるの?」の答えは置いといて、「不登校」「(大学を含む)進路未決定」「中退」がそのリスクを高めることは事実だと思います。なので、この三点への支援を現在行なっています。

Today's BGM is
原田知世/eyja
22023公言している通り、僕の永遠のアイドルといえば原田知世さんであります。ただ、今はアイドルとしては見ておりません。アーティストとして見て、聴いています。この方は年々表現の幅というか奥行きが出てきつつ透明感を失わない稀有なアーティストだと思います。これは前作の延長線上、伊藤ゴロー色を強くした感じ。アンビエントなフワっとした音作りの中でしっかりと輪郭を持った知世さんの声。最高です。シンガー原田知世を知らない人は是非!
こちらは前作のキセルとのコラボ作品「クチナシの花」。名曲です。


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