『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』を読みました。
『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』を読了しました。僕には社会起業家の入門書のようなものとして読めましたし、自分がデッドのマインドを意識してつけた社名「シェアするココロ」が模索しているスタイルの解答がここにあったような気がします。
それにしてもデッドです。デッドを知らない人がどれぐらいこの本を楽しめるんだろう?そんな危惧を感じた滝沢哲夫さんという方が『Don't worry, be Hippie !』という副読本を無料で公開されていますw。
この展開もデッドヘッズっぽくて素敵ですね。是非、本をご購入された方はこちらも一読下さい。或いは購入を考えてる人もいいかもです。ちなみに、デッドヘッズは熱狂的なデッドのファンたちの呼び名です。
僕が本書で一番惹かれた一文はここ「グレイトフル・デッドは既存の熱狂的な顧客に対して最適化を行った」。結局デッドはこれに尽きるなと思う。逆に言うと未知の顧客には不親切なわけだけど。そこがミソな気がする。この不親切さを埋め合わせるものが『Don't worry, be Hippie !』のような形であらわれ、次なるファン(顧客)を生んでいく。
熱狂的なファンにしかわからない文化が、差別化を生み、特別視されてる優越感が、未知のファンへのキュレーターになっていく。緩やかだが大きなうねりを創りだすこの感じ。僕がデッドに学んだことは、こういうことだと思う。
無料で大量にシェアされたものの一部が有料のプレミアムへと繋がるビジネスモデルを解説した『フリー』。この本では、大量にシェアされるものがほぼ無料であり、そこから有料に繋がることをフリーミアムと呼んでいた。
デッドの場合は、テーパーたちが録音した音源が無料でデッドヘッズたちの間でやり取りされるが、結局、ダビングのダビングで音が劣化した音源に満足できなくなった一部のファンが、オフィシャルなプレミアム音源を購入するという、ビジネスモデルになってて、まさにフリーミアム。しかもその最初のフリーはファンが勝手にやってくれているというのが面白い。
僕はこれを若者の自立支援の中でやっていきたいと思って「シェアするココロ」という社名の会社を立ち上げた。まだまだシェアして大量に世間に広まるものはないんだけど、大量に世間に広まったものが若者の自立に貢献するもので、その広がりからシェアコロを知った人たちがプレミアムな仕事を依頼してきて、シェアコロが成り立つという姿を初めから強く意識していました。
なんとなく。なんとなく、もうそろそろそういう風になるんじゃないかなあ、なんて感じているんですよ。それが『バイターン』の運営マニュアルであり、『大学生の生活満足度調査QOUL(クォール)~Quality Of University Life~』のデータと提言になるんじゃないかと。もう少々お待ち下さいませ。
Today's BGM is
Grateful Dead/What a Long Strange Trip It's Been
さて、この本を読んだ人がデッドのCDに手を出すわけですよ。その昔、デッドベアががかわいいところや骸骨からデッドのレコードを買って(確かワーキングマンデッド)、これっぽっちも面白いと思えずしばらく放置したようにみんなが、がっかりするんじゃないかと心配なわけです(苦笑)。この2枚組のCDも恐らく、「ああ、この曲がデッドだったんだあ〜」とはならないわけですよw。なので、僕は本を読み終えてからCDを買うのではなく、この出会いはなんかいいぞ、と思っていたら先にCD買って、聴くでもなくBGMにしちゃって下さい。デッドはハマるもんじゃなく馴染むものだと思うんです。