バイターンの新たな可能性/求職者支援よりも求人企業支援へ舵を切るべきかも。
不景気が続くなか、もっと雇用創出に繋がる仕事を新しく創らなきゃだめだ。という声があちこちで聞こえて来ます。
そういうのも大事だとは思うんですが、実は仕事は創らなくてもあるんじゃないかと僕は思うんです。
これは現在、様々な方々のお力を結集しながら取り組んでいる、就職希望高校生のための、有給職業体験プログラム「バイターン」で、中小企業の方々と話していて気づいたことです。
当然のことながら、雇用というのは、働きたいという求職者と、働いてもらいたいという求人企業が出会うことによって生まれるわけです。
このマッチングは、お互いに一目惚れしてパッと決まることもあれば、お見合いのように仲介者が入っても破談になったり、なかなかいい人と出会えず、持久戦にもつれ込む場合もあるわけです。
持久戦にもつれ込んだ場合、持久力があるのは、求職者と求人者のどちらでしょう?
経済的な体力があるのは、どう考えても求人者である企業なわけですが、生活のかかった求職者の方が必死の持久力を発揮し、企業の方が先にもういいやと諦めてしまうみたいです。
そんな、諦めてしまった中小企業が、この国にはいったいどれぐらいあるんだろう?
企業は何度も、この人でいこうと、気持ちを固め採用するわけです。しかし、どんなに仕事を教えても、すぐに辞められてしまう。もう、うんざりしてるわけです。
つまり、採用と退職の繰り返しに疲れてしまっているんです。或いは、いくら募集を出しても求職者が来てくれず、諦めてしまった企業もあるでしょう。
「面倒くさい異性と付き合うよりも、俺は一生独身でいいや」となるわけです。なんか、既婚者が少ない今の世の中に似ていますね。ひょっとしたら少子化対策と、アプローチはそっくりだったりするかもしれませんね。
脱線してますが、つまり「あんな悲しい思いをするぐらいなら、もう恋なんかしない」的な、企業側に雇用の片思いがあるわけです。
逆に言うと「あんな悲しいを思いをしないなら、また恋をしたい」のです。ダメになりそうになったら、相談に乗ってくれて、支えてくれる人がいてくれれば。
ちょっと恋愛の例えがオーバーになってしまいましたが、これは、僕が耳にしている中小企業のニーズとして、実感値の高い話しです。それをしようというのが、バイターンです。
最近、僕はこんな風に思うようになりました。バイターンは、実は若者支援ではなく、中小企業支援なのではないか?予想以上に、企業は雇用の悩みを抱えているのです。
冒頭の話に戻しましょう。新規の雇用創出には、ない仕事を創るためのコストとリスクがかかります。この課題を、ふるさと雇用のような、一時的な誤魔化し施策でなんとかしようとしても、効果は一瞬です。
それよりも、既存ニーズとしてある雇用を掘り起こした方が、コストはかからないし、リスクも少なく、効果が高いと思うのです。思い切ったことを言えば、求職者支援をするよりも、求人企業支援に力を注力した方が、効果があるのではないかと思うのです。
実際、長期フリーターや、シングルマザーを雇用した場合に助成金がもらえるものや、トライアル雇用やジョブカード等、雇用のハードルを下げる企業支援がすでに取り組まれていますが、これらは、マッチングには関与しないし、雇用後も経済的支援に留まり、フリーターが職場に定着するメンター的なサポートはありません。
むしろ、経済的な支援よりも、マッチングと、職場定着への支援を望んでいる企業は多いのではないでしょうか?(このコーディネーターの人件費を考えると、経済支援の方が安価なのかもしれませんね)。
バイターンを高校生や学校視点で見てきましたが、企業開拓が開始しましたので、企業視点でバイターンを捉え直す機会が増えてきています。
この新たな切り口で、バイターンを再定義し直すことで、バイターンがより効果生の高い仕組みになる可能性を感じ始めています。
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