« 2012年6月 | トップページ | 2012年8月 »

2012年7月の3件の記事

2012年7月17日 (火)

「ユースワーカー研究会」(YWKEN)のリスタート・イベントを開催致します!

シェアコロ創業前から僕がコアメンバーとして参加していた「ユースワーカー研究会」(YWKEN)が、震災の影響で活動を休止していましたが、来月から再開致します。
それに伴いリスタート・イベントとして「若者に関わる人たちのための集い~青少年・若者支援のこれまでとこれから~」を下記日程で開催し、僕も若年者就労支援の10年について駆け足になりますがお話させていただきます。
日本のユースワークの全体像を俯瞰で捉え、そこから新たな課題と希望を見つけ、今後のYWKENの活動テーマを見つけていければと思っています。
若者に関係したお仕事に何らかの形で関わっていらっしゃる方が対象です。是非、ご参加ください!オリセンの部屋番号については決定後にお知らせします。

-------------------------------------------------
- 2012/7/17 TUE 19:00 - 21:00 -

「若者に関わる人たちのための集い~青少年・若者支援のこれまでとこれから~」

@国立オリンピック記念青少年総合センター
-------------------------------------------------

青少年・若者を取り巻く環境は、
雇用状況の悪化などから、
この10年で大きく変化し、
年々、複雑かつ深刻な状況になっています。


その中で、青少年や若者に関わる大人たちに
求められるものも、多様化してきました。

そこで、
「仕事」として、
「ボランティア」として、
「上司」として、
若者に関わるすべての方を対象とし、
「若者に関わる人たちのための集い」を開催します。

ゲストスピーカーから、各々が見てきた10年を
振り返り、これからを考えていきます。

みなさまの参加をお待ちしています。

●リレートーク
 ○児童館からの視点
  阿南健太郎さん (児童健全育成推進財団)
 ○若者支援からの視点
  石井正宏さん  (シェアするココロ)
 ○学校教育からの視点
  金澤信之さん (神奈川県立田奈高等学校)
 ○社会教育からの視点
  北見靖直    (国立青少年教育振興機構)
 ○大学からの視点
  西尾雄志さん (日本財団学生ボランティアセンター)

●場所
国立オリンピック記念青少年総合センター
センター棟2階イベントホール(カフェ フレンズ隣) http://nyc.niye.go.jp/

●日時
2012年7月17日(火) 19:00~21:00 (18:45 受付)

*終了後は、交流会を予定

●主催
国立青少年教育振興機構

●企画・運営
ユースワーカー研究会

●申込・問い合わせ
国立青少年教育振興機構
03-6407-7711
y.kitami@niye.go.jp

| | コメント (0)

2012年7月14日 (土)

「Calling」天職に呼ばれ上手になる5つの方法〜解けない魔法のスイッチの入れ方〜

数カ月前に、天職を英語で言うと「Calling(呼ばれる)」というのだと知り、僕はクルンボルツの「プランド・ハプスタンス・セオリー」に出会った時と同じような、救われたような感動を覚えた。

僕はCallingをこんな感じで考えている。Calling→天職→ずっと続けたい仕事→解けない魔法のスイッチ。

この、うんうんそれそれな感じは、ジグソーパズルでよく似ているけど間違ったピースを無理やり当てはめてたピースに、本当のピースを発見してはめ直した時のようなドンピシャ感だ!

では、今までの間違ったピースとは何だったのか?

「天職」を辞書で引いてみると「天から授かった職業。また、その人の天性に最も合った職業」とある。この天に授けられた職というのは、実はCallingとほぼ同じ発想だと思う。天職という言葉ができた当時の日本の職業観は、かなりCallingな職業観に近かったわけだ。

考えてみれば生まれた家の職業を継ぐことが当たり前だったわけだから、親を選べないように職業も選べなかった時代に、天職という言葉が生まれ、授かりものとしての納得感を得ていたんだろう。

団塊世代の方の話や、『オールウェイズ3丁目の夕日』なんかを観てても、地方から東京に集団就職で上京してくる際に、会社名も聞いたことなく、何をやるのかがさっぱりわからないまま、仕事にありつけた喜びや、まさに都会に呼ばれた感じ(Calling的)で期待に胸を膨らませていたことが覗える。

つい最近まで、日本もCallingな職業観があったということだ。それが現代の日本では、天職や適職は「探し出して発見するもの」とされている。「天職」でググったら、こんなサイトが上位5位を占めている(上3つは広告)。

1.天職の発見方法
2.天職なら◯◯◯◯/天職を見つけよう!
3.天職探し心理学
4.あなたの天職探します!
5.仕事探し!天職Web

いつから日本はCallingという職業観を失ってしまったのか。それは日本が高度成長期を経ていく中で、業種職種が増え「選べる状況」になったことで、「授かり」から「発見」へ変わっていったということだろう。

この変化は「いくら稼いでどう食うか」という生きることに固執した物質的な時代から、「何をしてどのような生き方をするか」という精神的欲求、つまり自己実現の時代にシフトした中で起きた現象だと言えると思う。

今に始まった問題ではないが、僕は「何をして」の部分が強調されていく中で、「自分探し」という随分ややこしい、"納得感の得にくい”問題が起きていると感じている。そしてそれは、社会状況が大きく変化しているにもかかわらず、価値観、或いは成功モデルが、就職氷河期以前の20年前とあんまり変わっていないが故により鮮明に面倒くさくなってきているように感じている。

天職、適職発見のコンセプトは、自己理解と企業理解が浅いから適職に就く(発見する)ことができず、「向いていない」とか「イメージと違った」という理由で仕事を辞めてしまう。天職、適職を発見するためには、適性検査やアセスメントツールを使い、インターンシップで職業理解を深め、学生時代の棚卸をしっかりやらせることが大切。これらをしっかりやれば必ず天職、適職に出会える。

本当かな?

キャリア・カウンセリングというのは、今書いたコンセプトを体系立てて行うお手伝いをして、お仕事に就いてもらい報酬を得る仕事だ。この職業マッチングのビジネス・モデルにまんまとやられ「授かる」ものから「発見する」ものに変わっているという側面もあると思う。

そしてこの「発見する」のが求人票ではなく入社後だったりするから、「やっぱ違う」というミスマッチが入社後に起こる。ここが「授かる」、或いは「呼ばれる」になると、こいつが俺を呼んだのか、よろしくね(まあ、そんな簡単なことではないと思うが)になる。この辺は、内田樹のブログ「仕事力について」を参照してほしい。

僕もキャリア・カウンセラーの端くれとして、上記一連のカウンセリングは行うけど、人生って(キャリアって)足し算じゃないだろうっていつも思う。ちょっとしかしてないのに一気に凄いことになったりしちゃう掛け算だって、引き算だって、わり算だって起る。これらを転機という。

冒頭の登場したクルンボルツの「プランド・ハプスタンス・セオリー」は、僕がキャリア・カウンセリングの理論を学ぶ中で出会った一番納得度の高い理論なんだけど。個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される。その偶然を計画的に設計し、自分のキャリアを良いものにしていこうという考え方。

転機で起こったハプニングをものにして、偶然を必然に変えて行こうぜっていうロックンロールな理論なんですよw。これって「呼ばれる」という偶然を、どう計画的に引き起こすかだと思いませんか?

ということで「プランド・ハプスタンス・セオリー」に沿って、天職に呼ばれ上手になる方法を整理したいた思います。

天職に呼ばれ上手になる5つの方法〜解けない魔法のスイッチの入れ方〜
1.好奇心[Curiosity]…ちょっとヘラヘラとした野次馬根性を持ちなんでもクビを突っ込んでみる。口癖は「なんすかそれ??」

2.持続性[Persistence]…ある種の諦めw。呼ばれちゃったらもうしょうがない。口癖は「もうちょいやってみっか」

3.柔軟性[Flexibility]…こだわりなんか捨てちまえ。これもいいけどそれもいいよね!口癖は「あ、別にいいっすよそれで。」

4.楽観性[Optimism]…今日がダメでも明日はきっといい日になるに違いないと信じてる。口癖は「なんとかなるっしょw」或いは「まいっか」

5.冒険心[Risk Taking]…見る前に跳んじゃう。考えるより行動しよう。口癖は「Don't Think, Feel !」(考えるな、感じるんだ)

僕は今後、若者たちの職業選択の幅がぐっと狭くなっていくんだろうと思ってる。同時にこれをブレイクスルーために起業する若者が出たり、新たな産業が新たな雇用を生むのかもしれないし、これまで若者たちが敬遠していたような、例えば農業や漁業などの仕事に新たな付加価値を見つけて、若者たちがはじめていくのかもしれない。いずれにしろ、今の「発見する」ものという考え方には限界がくる。仕事を「呼ばれるもの」という価値観をネガティブにではなく、ポジティブに広げていきたいと思う。僕自身、今呼ばれてここにいると思ってるしね。

過去に書いたプランド・ハプスタンス・セオリーの記事
「素敵な偶然」2007年10月29日 (月)
計画された偶然理論2008年11月14日 (金)
『こんな時代を生き抜くサバイバル・スキル』 その22009年12月12日 (土)
『こんな時代を生き抜くサバイバル・スキル』その12009年12月 9日 (水)
「こんな時代を生き抜く五つのサバイバル・スキル」2009年11月20日 (金)

Today's BGM is
Curtis Mayfield/Curtis
Folderカーティスのインプレッションズ解散後のファースト・ソロにして、自身で立ち上げたレーベル「CURTOM」からのリリース。なんと28歳!カーティスがどんな思いで自身の名前をアルバム名にしたのか?この後に続くアルバムを考えると、その精神的な思想のアウトプットとしての音楽がよりソリッドに研ぎ澄まされていったのには、大きな因果関係があるんじゃないかと考えている。そういった意味ではまだまだインプレッションズ的なアルバムだとも言える過渡期的な作品。この辺りで遡って行くとピンとこなくなっていくパターンの人とも言える。

| | コメント (0)

2012年7月 5日 (木)

「保護者のためのはじめの一歩」セミナーを開催します!

以下は株式会社シェアするココロが発行している「シェアコロ・メルマガ」と同じ内容を掲載しています。弊社メルマガをご希望される方は info@sharecoro.com まで。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
Mp900438815

皆さま、こんにちは。
先週末は、大阪にお呼びいただき「有給職業体験バイターン」について、
ご説明させていただく機会をいただきました。
意外だったのですが、東大阪若者サポートステーション主催の会に、
保護者の方が9名も参加されていました。
アンケートからは、自分の子どもの自立のためのヒントを求め、
藁をもすがるような思いで参加していることが伺われます。

私自身、長男が高校に入学し、
13年前に若者支援業界で働き始めた頃は、まだまだ兄貴分的存在でしたが、
当事者よりも、今はむしろ保護者に年齢が近くなっています(苦笑)。
高校での相談などでは、私よりも年下の保護者の方もいらっしゃいます(汗)。

そのような中、保護者の方々へのシンパシーが高まり、
もっと保護者に皆さまのお役にたちたいと考えていました。
保護者支援は、3年前に会社を設立した時に打ち立てたミッションである、
「若者と保護者、教える人と支える人が笑顔で暮らせる社会を創る」
の中で唯一、未着手の分野です。

ようやく、定期的にセミナーや相談が開催可能な
さくらWORKS<関内>に入居したこの機会に、
シェアするココロで「保護者のためのはじめの一歩」を支える
保護者セミナーと相談事業を開始致します。

家庭訪問、フリースペース、学習支援、通所型支援、宿泊型支援、
職場体験事業やイベント的な取り組み等、
様々支援をこれまで経験してきました。
また、3年間運営に携わった「ハマトリアム・カフェ」の運営により、
横浜市内の様々な団体とネットワークを持つことができました。

これらの支援や機関のリテラシー及びネットワークを保護者の方々にご提供し、
まずは何をすればいいのか?
どこに行って相談をすればいいの?
安心できる場所ってどんな場所?どんな団体?どんな人?

このような初めの一歩がわからずに、なんとなく月日を重ねてしまうのが、
引きこもり等、若者の問題の長期化の原因になっていますので、
「保護者のためのはじめの一歩」をサポートしたいと思います。

今回、シェアするココロが行うセミナーでは、
以下を中心に、私たちのこれまでの支援経験をもとに
わかりやすくご説明致します。

1. 「子ども理解」…困難な状況にある子どもが支援機関を利用を開始することを目的に、子どもの置かれている状況を正しく把握する。
2. 「支援機関分析」…支援機関や支援スタイルの特徴や違い、選び方を知る。
3. 「行動計画」…子どもへの正しい情報提供から、利用開始までの準備を知る。

実はこれ、教育関係者の方々に一番参加して欲しいかもしれません。 中退や進路未決定時の保護者との面談等での情報提供に、 絶対を役に立つ情報が満載になってます。

「保護者のためのはじめの一歩」
日 時:7月29日(土)13:00〜15:00
場 所:さくらWORKS <関内>
    横浜市中区相生町3—61泰生ビル2F
参加費:1,000円。定員20名
申込み:株式会社シェアするココロ
    TEL:045-534-6693 Mail:info@sharecoro.comまで

| | コメント (0)

« 2012年6月 | トップページ | 2012年8月 »