需要と供給の狭間で売れ残った新卒者たち
今年の春、村で収穫されるキャベツは160個(就職希望高校生16万人)で、食べたがっている人は170人(求人数17万人)です。
一人一個は食べられそうですが、去年よりもキャベツを買う人たちにお金がないので、買おうと思ってる人は半分近く減ってしまいました。
どうやらテレビで聞いたリーマンショックが関係しているらしいです。
キャベツたちは食べてもらえるかちょっと心配です。
さあ、全国いっせいにスーパーの棚に並べられ、キャベツたちが売られていきます。
食べたがっていた人の中には、急にお腹が痛くなったり、用事が出来ちゃったり、お金を別のことに使ってしまった人もいて、まだ50人以上の人がキャベツを買っていません(内定率)。
売れ残っていくキャベツたちは気が気ではありません。自分をよく見せようと必死に努力しています。
食べる人たちも少ないお金をやり繰りして買うので、選ぶのには慎重です。
両手でキャベツを持ち、身の詰まった重い方がどちらか、いい色の柔らかそうなキャベツはどちらか、品定めに余念がありません。
お店の人があの手この手でキャベツを売り込みます。
そしていま、まだ30個(3万人)のキャベツが売れ残っています。このままでは豚の餌になってしまいます。
彼らはいったいどんな運命を辿るのでしょうか?
…………………………
まあ、あんまり良い例えじゃないでしょうが、いろんな問題定義が含まれているような気がします。
この場合、身の詰まった見てくれのいいキャベツを作るという生産者側(教育)の努力を考えるのか。
消費者の需要を煽る景気対策(産業=雇用)が先決なのか。
そういう需要と供給の話しになりがちですが、彼らはキャベツ(商品)ではなく人間なんだよなあ。
高校生の就職内定率、12月末時点で74.8%・「就職氷河期」よりは良好だが前年比下落率は過去最大
大学生の就職内定率 氷河期下回る 過去最低
Today's BGM is
Bob Dylan/Saved
今、この瞬間、ディランは日本にいるんですよ。今日辺りは大阪でしょうか?僕は「そうだ、普段聴かないディランを聴こう」というキャンペーンをMixiで張ってます。誰も賛同してくれませんが(苦笑)。いろいろ聴いてますが、やっぱダメだなあと思ったのは『ディライン&デッド』ぐらいであとはやっぱいいなあ。80年代の音に食わず嫌いがあるんだけど、それを超えてくる曲の良さがあったりして。これはマッスルショールズっす。演奏がいいし、ディランもノッてる。お勧めします。